髪技理容師を探せ Vol. -shaving salon 古谷 夏美

今回は台東区エリアで髪技理容師に出会うためリサーチをしていたところ、shaving salon Arikataさんを見つけたので取材を申し込むと代表の古谷さんがインタビューを快諾してくださった。理容師歴8年目の古谷氏は、「人に喜んでもらえることが好き」と語り、休日もお客様のためにできることを考え、充実した自身の経験をお客様に還元する、まさに理容師が天職の髪技理容師だ。

Natsumi Furuya(古谷 夏美)
shaving salon Arikata

理容師歴:8年
出身校:国際理容美容専門学校
出身地:東京都東村山市
得意技術:シェービング・エステ・肌知識
得意スタイル:オーダメイドメニューの提供
こだわり:お客様を第一に考え、お肌に触れるものから自身のマインドに至るまで全てにこだわりが詰まっています
趣味:読書

shaving salon Arikataについて

まずはサロンへの道順を案内しよう。《JR総武線浅草橋西口》日本焼肉党方面へ出て左へ進む。横断歩道を2つ渡ったら、さらに右にもう一つ横断歩道を渡りパーキングの前の道を直進する。すると左手にある「共立ビル」1階がお目当てのサロンshaving salon Arikataだ。

古谷氏の思いが詰まったshaving salon Arikataは、店内の設備から道具、メニュー、水に至るまで、こだわりが行き届いた完全プライベートな特別空間だ。

お店の簡単な紹介が済んだところで早速、古谷氏のインタビューを進めていくとしよう。

shaving salon Arikata 古谷 夏美氏

理容師を目指したきっかけ

バーバーなび:こんにちは、本日はよろしくお願いします。まず古谷さんが理容師を目指すことになったきっかけを教えてください。

古谷氏:よろしくお願いします。私が理容の道を選んだきっかけですが、実は元々エステの道を考えていました。しかし、エステには国家資格が必要ないため、せっかく専門学校に通うなら国家資格を取得したいと考え、国家資格を活かしながらエステの道を切り開ける方法を探しました。その結果、理美容にたどり着き、オープンキャンパスに参加しました。その際も実は美容の見学が目的だったのですが、予約のミスで理容の見学をすることに。そこで初めて理容という存在を知り、先生にお顔そりをしていただいたのですが、一目で肌のトーンが明るくなったことに感動し、エステをするならこの技術を持っていた方が良いと感じました。これが、私の理容を志すことになったきっかけです。

バーバーなび:ありがとうございます。オープンキャンパスで理容と初めて出会い、お顔そりの感動から理容の道を目指されたのですね。

古谷氏:そうですね。あとは一応メンズのカットもやっていました。免許を取ったからには、やるだけやってみようみたいな感じで、一通り勉強しようと挑戦したのですが、やっぱりカットの技術を追求するより、フェイシャルの技術を追求する方がすごく自分に合っている、向いていると思いました。なので、今回このお店を開業する時は、メンズのお客様は泣く泣くお別れをして、カットはなしのシェービングに特化したレディース限定サロンにした形です。まだオープンして間もないですが、日々流れに乗り試行錯誤、お陰様で楽しい日々です。

理容業界への思い

バーバーなび:理容業界全体に対してどのような思いや考えをお持ちですか?

古谷氏:私はカットはしないため、女性のお客様に対応する中での思いになりますが、理容はお客様に直接触れる仕事であるにもかかわらず、業界としてはまだまだそこに対する追求の余地が甘いのではと感じています。やはり、その点に関する追求心が業界的に少し足りないと言うと厳しい表現かもしれませんが、施術や技術だけでなく、仕事に対する心のあり方や、大前提として“理容”という仕事の価値を理解した上での施術が重要ではないかと思っています。今は理容の中でバーバースタイルやかっこいいイメージが注目され、クラシックな雰囲気が盛り上がっていますがそれ以上に、お客様に触れることや、伝えられることの使命感を持つことが、この業界にとって大切な本質なのではないかと思っています。そうした意識が、真の意味で理容の価値を高め、業界のさらなる発展につながるのではないか、という思いです。

バーバーなび:ありがとうございます。技術やスタイルも大切ですがそれ以前に、お客様に対する心構えという点での思いが重要ですね。

古谷氏:そうですね。私はこのお店をオープンする前、銀座松永で修行を積んでいましたが、そこで教わったのがまさに「おもてなしの精神」でした。この教えは今でも私の仕事の根幹にあり大切にしている部分です。エステも理容もできるからという理由で理容師を目指す人もいるかもしれませんし、きっかけとしてはそれで良いと思います。ただ、そうした方々にも理容の本質的な価値を伝えていくことが業界として大切だと感じています。お客様に対するこの思いが理容業界全体に浸透することで、より理容の価値を高められるのではないかと思います。

髪技理容師としてのこだわり

バーバーなび:それではこだわりを教えてください。

古谷氏:こだわりがたくさんあるので、どこからお話ししたらいいか迷ってしまうのですが、まず一つ挙げるとすれば、理容師として「言葉では伝わらないところを手で伝える」ということにこだわりを持っています。すべてを言葉にしなくても、手からはしっかりとお客様に伝わっていると思っているので、良い面も悪い面も含めて、自分の気持ちは常にニュートラルであるべきだと思っています。

理容師という仕事は、お客様に直で刃を触れることのできる本当に希少価値の高い仕事です。だからこそ刃以外でも、お客様に触れるもの全て、最初のクレンジングからこだわりを持っています。

バーバーなび:ありがとうございます。それでは、こちらのお店作りをされる際にこだわったところはありますか。

古谷氏:まずはお店の空間作りです。うちはこのベッド1台を置き、1人でやっているサロンなので、女性のお客様がいつでも気兼ねなく、背伸びすることなく訪れていただけるような空間作りにこだわっています。あとはメニューの決め方にもこだわりがあります。リピーター様にはオーダーメイドのメニューで対応させていただいていて、来店時に「今日はここが疲れている」や「こういう調子だ」といったお話をお伺いし、その都度メニューを組み立てていますし、そこが他のシェービングサロンとは違う形かなと思っています。

バーバーなび:女性ならではの視点から考えられたこだわりですね。

古谷氏:そうですね。女性に寄り添ったサロンにしたいという思いから、店名の「Arikata」についてにも私の思いがありまして、女性ってシェービングとかエステとか、そういうものを通してこういう風になりたいっていう理想像みたいなものがあると思うんですけど、それ以前にじゃあ「自分がどういう風にあるべきか」とか「どうありたいか」っていう、そういうところをこう立ち返えられる空間でありたくて、理想の手前にある、自分がどうありたいのかを振り返り、思い起こせる空間を作りたいなって思いで開業したのでこの店名をつけた形です。

施術はもちろんですが、お客様の内面や「ここに来たら気が緩まるよな」っていう時間を送ってもらえる空間を作りたいので、技術はもちろんですが接客の言葉選び、ベッドの素材だったり細かなところにもこだわり詰め込んでいます。

バーバーなび:素敵ですね。僕自身こちらのお店に入った瞬間から、そのこだわりがしっかりと伝わってきました。

古谷氏:ありがとうございます。こだわりが強すぎて、友達がきてくれた時は「こだわりありすぎるね」って言われることもあります。お顔そりの時に使用するお水も、水道水は塩素を含むためお肌に良くという思いから、工事の時に水道水ではなく、ミシュランを獲得するお寿司屋さんもお料理で使っているお水を出せるようにしました。商材やここで扱うお客様に触れるものは全て、化学的なものが入ってないものを選び、シェービングの良さを最大限に引き出せるようこだわっています。こだわりがちょっと強めです。

お客様へのメッセージ

バーバーなび:どのようなお客様にお店に来て欲しいですか?

古谷氏:回転率のいいお客様というよりは、お客様に対して私は常に愛情を持って施術させていただいているので、ここで「今日こんなことがあったのよ」とか「ここに来たら久しぶりにこんなに人に思ってもらえた」っていうそういったところを味わっていただける方に来てほしいなと思います。コンセプトとして、心のあり方という部分をすごく大切にしてるサロンなので、剃って終わりじゃなく、お客様にとって、ここの空間で過ごす時間や、受ける施術、手の温もり、終わった後のスッキリ感などの付加価値を余韻として味わっていただきたいなと思っています。

ホテルのサービスも、単に泊まりに行くだけではなく、「ホテルマンの方がこんなお気遣いをしてくれた」とか、「この香りがとても印象に残っている」といった、感じる部分は人それぞれ異なりますよね。なので、Arikataに来てくださる方々には、例えば「ベッドがふわふわしていて心地よい」とか、「ターバンを巻く前に少し頭を揉んでもらったことで、一気にブワッと力が抜けた」といった、細かな体験をキャッチしていただけるようなお客様にお越しいただければ、非常に嬉しく思います。

バーバーなび:東京都内には、きっとそういった癒しを求めている人が多いのではないかと思います。

古谷氏:そうですね。本当に皆さん、日々切り詰めてやってるところがあると思うので、浅草橋にお店を出した理由もそういったところを癒していただきたいという思いにあります。ここ浅草橋は23区なのに落ち着いた雰囲気が個人的に好きっていうのもあったのですが、交通の便もいいですし、騒音も少なく電車の音も聞こえない、 銀座や麻布にはちょっと背伸びしていく感じがあるんですけど、ここは銀座からも意外と近く、でも下町で根付いてる方がいて、ちょっと緩まれる場所という部分でお店を開くのにちょうどいいかなと思いました。

バーバーなび:この立地にも古谷さんの思いが詰まっているのですね。

未来の理容師に向けたメッセージ

バーバーなび:理容師を目指す若者に向けたメッセージをお願いできますか

古谷氏:一言で言うと「理容はいい仕事です」とお伝えしたいです。お客様に直で触れさせてもらえる、すごくいい仕事だなって。やっぱり触らないとわからないお客様の状態、肌の状態があるので私たちのやることには使命があると思っています。なので、とにかく本当にいいお仕事だからもっと理容業界を目指す人が増えてほしいな、という思いです。

バーバーなび:ありがとうございます。今の理容専門学生の人に向けたメッセージがあればお願いできますか。

古谷氏:稼げる稼げないとか色々あるかもしれないですけど、それ以前にこの仕事をし、お客様に直接会って施術をするからこそ生まれる感情が、理容をやっている意味だと思っています。ただ技術ができるようになりたいだけじゃなく、私自身「なんでこんなにこの仕事頑張れちゃうんだろう」って思うのですが、それは目の前のお客様の本当に心の底から喜んでる姿を見ることが、この仕事をしていく上での価値だと感じているからなのだと思っています。理容は人として大切にするべきことを、すごく感じられるお仕事です。学生のうちは色々なことがあると思いますが、 そこを感じとれるっていうことが自分の人生の豊かさにも繋がるので、思い切ってどんどんチャレンジして、一緒に理容を頑張りたいなってお伝えしたいです。

バーバーなび:素敵なメッセージをありがとうございました。

最後に

バーバーなび:本日はお忙しい中取材のご協力いただきありがとうございました。最後に古谷さんからおすすめのメニューを紹介してもらえますか?

古谷氏:こちらこそありがとうございました。こちらでございます。

髪技理容師おすすめメニュー 60min オーダーメイドシェービング ¥13,200

モデル写真提供:shaving salon Arikata

髪技理容師おすすめメニューブライダルシェービング standard ¥22,000

モデル写真提供:shaving salon Arikata

店舗基本情報

店舗名shaving salon Arikata
住所東京都台東区浅草橋1-7-4 共立ビル1F
営業時間・定休日平日11:00~21:00(最終受付19:30)
土日祝11:00~19:00(最終受付17:30)
定休日:不定休9:00
定休日:月、火曜日
最寄駅沿線JR総武線
最寄駅浅草橋駅
電話番号080-9970-0730
ホームページhttps://beauty.hotpepper.jp/kr/slnH000713637/

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