髪技理容師を探せ Vol.40 -Men’s Hair & Shaving Ace Nakano 乾 瞳

今回は中野駅周辺でおしゃれな理容室を探していたところ、Men’s Hair & Shaving Ace Nakanoさんを見つけアプローチすると、代表の乾さんが取材を快諾して下さった。乾氏は理容師歴13年目、中野と西八王子にて店舗を経営されている笑顔の素敵な女性理容師だ。

Hitomi Inui (乾 瞳)

Men’s Hair & Shaving Ace Nakano 代表

出身校:アポロ美容理容専門学校
得意技術:お客様に似合うスタイルを作る技術全般
得意スタイル:似合わせスタイル
趣味:旅行、ゴルフ、山登り


Men’s Hair & Shaving Ace Nakanoについて

中野駅南口からは徒歩6分の距離。簡単に道案内をすると中野駅の南口大通りアーケード街を新中野方面へ進み、中野五差路を渡り、ケンタッキー・ロイヤルホスト・クリーニング店を越え50mほど進むと、左手に緑色のマンションが見える。その1階が今回の舞台、Men’s Hair & Shaving Ace Nakanoだ。新中野駅からも徒歩6分なので好きな方の駅から向かうと良いだろう。

サロンの内装は打ちっぱなしのコンクリと白い壁のスタイリッシュな空間で、ところどころにおいてある観葉植物の緑色がとても爽やか。取材当日の乾氏の雰囲気とマッチした、透明感があり外と中の境界線がわからないほど開放的な店内は、まるでフォトスタジオのように明るく、髪も気分も最高になれること間違い無いだろう。

お店の簡単な紹介が済んだところで早速乾氏のインタビューを進めていこう。

Men’s Hair & Shaving Ace Nakano 乾 瞳氏

理容師を目指したきっかけ

バーバーなび:こんにちは、本日はよろしくお願いします。まず乾さんが理容師を目指すことになったきっかけを教えてください。

乾氏: 私は高校生の頃、髪型を工夫したりスタイリングをするのが好きで、1ヵ月に1回は美容室に通っていました。 その頃通っていた美容室は、出入り口は一つですが、中に入ると理容室と美容室に分かれているお店で、襟足の刈り上げは理容室、パーマやカラーは美容室でという風に、両方の良いとこ取りしていました。

私は美容室と理容室の仕切りをまたいで、あっちに行ったりこっちに行ったりして、本当にたくさんのスタッフさんの手によって施術をしてもらっていましたね。 その美容室で私をメインで担当してくださっていた美容師のお兄さんが、私のことをとても可愛がってくれていて、私も懐いていました。 ある日、やんちゃな弟が髪にガムをつけて帰ってきたんです。 ガムが髪にからみついて取れないし、家で髪を切れば短髪になってしまうほど根元に付いているし。どうしたらいいか家族内で大騒ぎになってしまって。 その時母の提案で、私の通っている美容室に連れいってみようとなったそうなんです。

そうすると普段私を担当してくれているお兄さんが、弟の頭に付いたガムを綺麗にカットしてくれて、しかもかっこよく、そしてお代は要らないよって。 反抗期だった弟が、カット後すごくニコニコして帰ってきたんです。 その様子を見て家族みんなが笑顔になり安堵しました。 この体験から「この人すごいな。この人のように人を笑顔に出来る人になりたい。」と思ったのが美容師を目指そうと思ったきっかけですね。

そして後日お兄さんに 「あなたみたいになりたいのですが、どうすればいいですか?」という風に聞いてみたら、八王子の専門学校卒業だということを教えて頂き、そのまま同じ専門学校を志願することにしました。 当時は美容科志望だったのですが、願書を受理してくれた先生が理容科の先生で、その場で「床屋はいいぞ」と勧められたため願書を書き直し、理容師の道に進むことを決めました。

バーバーなび:まず最初に憧れの美容師さんがいて、弟さんのガム事件を経て、専門学校の入学時に理容師になることを決めたんですね。その先生が違ったらまた違う道に進んでいたと思いますか?

乾氏:はい、絶対違ったと思います。でも入学したら理容科は生徒が2人しかいなくて、半年ぐらいは騙されたのかも、という気持ちでした。(笑) 学校側としては最初に1人女の子が理容科に決まっていて、誰かもう1人女の子で床屋さん目指す子を探していたみたいです。 学校側の思惑と、私が入学したタイミングがうまく重なって。 それがなかったら全く違った人生だったと思いますね。

理容業界への思い

バーバーなび:理容業界全体に対してはどのような思いや考えをお持ちですか?

乾氏:お客様から「理容師さんって営業時間が長かったり、給料が安くて大変なんでしょ。」と聞かれることが多いのですが、現在では本当にそんなことはなくて、理容業界のマイナスイメージはどんどん払拭されつつあると思います。 その大きな要因としては、やはり国の施策として、労働時間短縮や労働環境改善が推進されていることも挙げられると思います。 特に理容業界は労働環境が整っていないと、新しい人材が集まりづらいという問題があると思うので、ホワイト化せざるを得ないのだと思います。 そして理容業の皆さんが積極的にホワイト化に取り組んでいるのは、ひとえに企業努力だと思っていて、その点は本当に素晴らしいと思います。 一方、私個人として気をつけなければならないと思っているところは、私達は接客業である前に、技術職であるということです。

技術を磨くということは、やはり未来の自分への投資にも繋がりますし、いくらでも他者と差がついてしまう部分でもあると思うのです。 ホワイト化が進む中でも、個人としての技術を探求していくのは常に続けていくべきだと思います。 ただ我社では、営業時間後に残っての練習ということはそこまで推進していないですし、練習はなるべく営業時間内に終わらせるという方針でやっています。 それで業界全体の技術力だったりサービス力が下がってきてしまうのであれば、問題提起や今後の課題になるかなと思います。

バーバーなび:ありがとうございます。労働環境が改善されつつある中で、技術を落とさない為の努力は必要ということですね。

乾氏:そうですね。逆にこの仕事が本当に好きで、もっと働きたいという人達もいると思っていて、そういう人達から挑戦するチャンスや、仕事へのやり甲斐を感じられる機会を奪ってはならないなとも思います。  ですので、やりたい人はやれる制度、そこそこでという人達も見捨てないという、人それぞれに合わせた教育、人材育成などの制度設計が必要ですね。 その中で、技術やサービスを向上していく意識と姿勢を皆んなで共有して持てたらいいなと常々思っています。

バーバーなび:乾さんは何かそのような環境工夫されてる部分とかはありますか?

乾氏:そうですね。私は開業して現在3年目になるのですが、最初は、職場の待遇を良くすれば働いてくれる仲間が沢山集まると思っていたんです。 今思うとすごく安直な考えだったと反省するのですが、働く環境がどんなに整っていたとしても、その中で成長の実感だったりやりがいを感じる職場でなければ、離脱していってしまうのだと気づきました。最近聞くようになった「ホワイト離職」という言葉が、ある意味とても興味深いなと思っています。

施術側のやりがいの部分、技術力を上げてお客様に喜んでいただく部分、両方とも大事にしなければならないと思います。 ですので、現在は技術の特訓や、見直しにも積極的に取り組んでいます。 福利厚生などを充実させるのは勿論なのですが、私達は技術を常に磨いていかなければならないので、練習会を増やしてみたり、お客様を施術させていただく上での意識や、価値観をすり合わせるディスカッションなどを積極的に取り入れています。

バーバーなび:ありがとうございます。そういったところが業界に対してもいい影響か出てくると思うので、期待してます。

髪技理容師としてのこだわり

バーバーなび:ありがとうございます。それではこだわりを教えてください。

乾氏:最近の理容室は本当におしゃれなサロンも増えましたし、中野で理容室と検索すると、昔は数件しかなかったのに、今では何件も出てくるようになりましたよね。しかもバリエーションに富んでいて、特化型のところがすごく増えてきていると思います。 その中で、お店のカラー、個性を出したり、主張があるのはとてもいいことですが、誰しもがそのような場所に属するとは限らないというか。 「ここでもない。あそこも違う気がする。俺はどこに行けばいいんだろう?」っていう人達がある一定数いると思うんですね。

そのような人達の行き着く先が、私達のお店であって欲しいと思ってるので、ある意味でこだわりがないと思っています。 自分はどこに行っていいか分からないという方達は全部、私に任せてください!という気持ちではあるので、こだわりすぎないこと、柔軟にお客様のご要望に寄り添える対応を心がけることに対して、ある意味とても気を配ってますね。

バーバーなび:ありがとうございます。サロンによっては入るのに勇気がいる、かっこいいけど入りずらいなというお客様もいると思うので、乾さんが作られるサロンイメージであればそういったお客様も安心して来店できますね。

お客様へのメッセージ

バーバーなび:どのようなお客様にお店に来て欲しいですか?

乾氏:私の担当しているお客様は本当に年齢層の幅が広いのですが、その中でも30代以降の方が多いと感じています。 ご要望としては、清潔にしたいし、身だしなみにも気をつけたい。だけど流行りとかはわからないし、流行りのスタイルにしたいわけでもない。でも綺麗にはして欲しいという方が多いのです。 ですので、もうまるっとお任せ!っと言う方に是非来ていただきたいと思います。 自分に何が合っているのかわからないという方には、私が一緒に考え、ご提案していけるかなと思います。どうしていいかわからない、何が似合うか、分からないからまる投げ!みたいなお客様を大得意としていますね。

バーバーなび:何がいいかわからないという方は乾さんにお任せすれば安心ですね。

未来の理容師に向けたメッセージ

バーバーなび:理容師を目指す若者に向けたメッセージもお願いできますか?

乾氏:今このバーバーブームの中で、理容師のなり手はすごく増えていると思うのですが、やはり離職してしまったり、長く続けることが難しいという話もよく聞きます。 大変だと感じることも多いと思いますが、それでもこの理容師という仕事は、私のように特出するものがあまりない人でも、お客様に誠実に向かい続けていれば、やりがいと成長実感を味わえる素晴らしい仕事だと思います。 私は理容師の仕事を通じて幸せだと感じることができているので、そのように自分の人生を豊かにすることができる仕事なんだと知っていただきたいです。 誠実に、真摯に向き合い続ければ、成果がしっかり出る仕事。自分自身も成長を感じられる、素晴らしい職業ですね。

バーバーなび:素敵なメッセージをありがとうございます。

最後に

バーバーなび:本日はお忙しい中取材のご協力いただきありがとうございました。最後に乾さんからおすすめのメニューと作例を紹介してもらえますか?

乾氏:はい。こちらこそありがとうございました。こちらになります!

髪技理容師おすすめメニューメンズカット+眉毛カット+シェービング  ¥9090(乾指名料込み)

モデル写真提供:Men’s Hair & Shaving Ace Nakano

髪技理容師おすすめメニューメンズカット+頭皮・毛髪診断付きプレミアムヘッドスパ  ¥11180(乾指名料込み)

モデル写真提供:Men’s Hair & Shaving Ace Nakano

髪技理容師おすすめメニューメンズカット+ボリュームアップパーマ  ¥13930(乾指名料込み)

モデル写真提供:Men’s Hair & Shaving Ace Nakano

今回取材に応じて下さった乾氏とお店を支えるスタッフの方々。

店舗基本情報

店舗名Men’s Hair & Shaving Ace Nakano
住所東京都中野区中央4-27-5グリーンハイツ都築1F
営業時間・定休日平日:11:00~21:00
土日祝:10:00~20:00
定休日:月曜日
最寄駅沿線JR中央線、JR総武線、東京メトロ東西線
最寄駅中野駅
電話番号070-2240-2547
ホームページhttps://ace-nakano.oops.jp

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