THE BARBER STYLE MAGAZINE
2025.12.03

自宅でのヒゲ剃りを丁寧に行っていても、「ヒリヒリする」「青ヒゲが気になる」「肌がザラつく」といった悩みはなかなか解消されません。2025年の今、改めて注目されているのが、床屋(バーバー)で受けるプロの「顔そり」です。
床屋の顔そりは、単にヒゲを剃るだけのメニューではありません。深剃り、眉・もみあげのデザイン、古い角質ケアまで含めた「フェイシャルケア」に近い存在で、清潔感や肌印象を大きく底上げしてくれる施術です。
ここでは、床屋の顔そりで実際にどんなことをしているのか、自己処理との違いや主なメリット、料金相場までを整理しながら、「試してみたい」と思ったときの次の一歩まで分かりやすくまとめていきます。
床屋の顔そりは、「カミソリでヒゲを剃る」という一点だけを見れば自宅のシェービングと同じですが、その前後に行われる準備とアフターケアの密度がまったく違います。
一般的なシェービングの流れは、次のようなステップです。
蒸しタオルでの温めと、十分な保湿・保護を行ったうえで、国家資格を持つ理容師さんがカミソリを扱うことで、肌への負担を抑えながら高い仕上がりを実現しているのがプロの顔そりの特徴です。
プロの顔そりでは、理容師さんがヒゲの生え方や密度、肌質を見極めながら、カミソリの角度や圧を細かく調整していきます。理容師だけが扱える一枚刃のカミソリは、適切な準備と技術が伴うことで、自己処理では届きにくい根元近くのヒゲまでしっかりととらえることができます。
その結果、ヒゲ剃り後のツルツル感が長く続きやすく、青ヒゲの目立ちが抑えられるのも大きなポイント。肌を温め、十分な泡で保護したうえで剃るため、カミソリ負けのリスクが減ることもメリットのひとつです。
顔そりのメニューでは、ヒゲだけでなく「眉毛」や「もみあげ」のデザインを一緒に整えてくれるサロンも多く見られます。眉毛は「顔の額縁」、もみあげはヘアスタイルと顔立ちの境目をつくるパーツであり、ここが整うかどうかで印象は大きく変わります。
自分で眉を抜いたり、もみあげを切りすぎたりしてしまう失敗を避けつつ、客観的なバランスで整えてもらえるのがプロに任せる大きな安心材料です。
顔そりは、ヒゲだけでなく肌表面に残った細かな産毛や古い角質も一緒に取り除きます。これはいわゆる「ピーリング(角質ケア)」の役割であり、くすみの原因となる不要な角質がやさしくオフされることで、肌全体のトーンが明るく見えやすくなります。
産毛がなくなることで、光の反射も均一になり、鏡を見たときに「顔色が少し良くなった」と感じる方も少なくありません。シェービング後の保湿ケアと組み合わせることで、フェイシャルエステに近い満足感が得られるのも、床屋の顔そりならではの魅力です。
顔そりの料金は、地域やサロンのコンセプトによって差はありますが、おおよその目安は次の通りです。
「ヒゲを剃るだけ」と考えると高く感じるかもしれませんが、深剃り、眉・もみあげのデザイン、角質ケア、保湿ケアまで含めた「身だしなみの総合メンテナンス」と捉えると、コストパフォーマンスの高いメニューと言えます。
月に一度のリフレッシュや、大事な予定(撮影、面接、記念日など)の前に取り入れる方も多く、自己投資の一つとして選びやすい価格帯です。
就職活動・転職活動、婚活やデートなど、「第一印象」が結果に直結しやすいタイミングでは、ツルツルの肌と整った眉が大きな武器になります。自己処理によるカミソリ負けが気になっている方にも、プロのシェービングは選択肢になりやすいメニューです。
年齢を重ねるにつれ、「清潔感」や「信頼感」はヘアスタイルだけでなく、肌や眉の整い方にも表れます。くすみや疲労感が気になり始めたタイミングで、月1回の顔そりを習慣にすると、肌トーンや印象の変化を実感しやすくなります。
「年齢なりの落ち着きは保ちつつ、清潔感はしっかりキープしたい」という方にとっても、顔そりは相性の良いメニューです。白髪交じりのヒゲや長く伸びた眉・もみあげを整えることで、表情全体がすっきりとし、写真映えも良くなります。
実際に試してみようかな、と思ったときは、次のステップを意識しておくとスムーズです。
とくに初めての場合は、「顔そり自体も初めてです」「肌が弱いので様子を見ながらお願いしたいです」と一言添えるだけでも、施術内容や力加減を調整してもらいやすくなります。
一般的には、月1〜2回程度のペースが目安です。プロのシェービングは深剃り効果が高いため、個人差はありますが、数日〜1週間ほどは自己処理よりもツルツル感が続きやすくなります。大事な予定がある前に合わせて利用する方も多く見られます。
敏感肌の方でも、肌状態に配慮したシェービングを行っている理容室は多くあります。プレシェーブ剤やフォームでしっかりと保護し、力加減を調整しながら施術することで、自己処理より負担が少ないと感じるケースもあります。不安がある場合は、予約時に「肌が弱い」ことを必ず伝え、当日もカウンセリングの際に相談してください。
ヒゲを伸ばしたい場合でも、輪郭ラインの調整や、頬・首など不要な部分だけを剃ることは可能です。「アゴひげは残して、輪郭だけ整えたい」「口周りはそのままで、頬の産毛だけ剃りたい」など、具体的な希望を伝えることで、ヒゲスタイルを活かしながら清潔感を高めることができます。
シェービング直後の肌は、一時的に敏感な状態になっています。サロンで保湿ケアを受けたあとは、自宅でも化粧水と乳液(またはクリーム)でうるおいを保つことが大切です。こすらず、手のひらでやさしくなじませるのがポイントです。また、日中の紫外線対策も、トラブル予防の観点から意識しておきたいところです。
「自然な感じで」「シャープめに」「太さは変えずに整えたい」など、希望があれば遠慮なく伝えて問題ありません。具体的なイメージがある場合は、写真や画像を見せると共有しやすくなります。理容師さんが骨格や眉の生え方を踏まえたうえで、似合うラインを提案してくれるはずです。
床屋の顔そりは、ヒゲ剃りだけにとどまらず、眉・もみあげのデザインや古い角質ケアまで含めて、顔全体の印象を底上げするメニューです。深剃りによるツルツル感、ワントーン明るい肌、整ったラインは、ビジネスでもプライベートでも「清潔感」と「信頼感」を後押ししてくれます。
2025年の今、自宅のシェービングに少し物足りなさを感じているなら、一度プロの顔そりを体験してみる価値は十分にあります。月に一度のメンテナンスや、大切な日の前の仕上げとして、理容室でのシェービングを選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。
✏️ バーバーなび編集部より
顔そりは、慣れてしまうとつい「いつもの身支度」として流してしまいがちな工程ですが、プロに任せることでここまで仕上がりと心地よさが変わるメニューでもあります。
カットやヘアスタイルと同じように、「顔そり」もぜひお気に入りの理容師さんを見つけて、定期的なメンテナンスとして取り入れてみてください。清潔感のある肌は、どんなスタイルにも共通する最大の武器です。
THE BARBER STYLE MAGAZINE TOPに戻る