ARMS HANDS BARBER SHOP 朝倉 大策

今回は、以前バーバーなびでご紹介したINHERITの梶原健一さんの紹介を受け、ARMS HANDS BARBER SHOPの朝倉 大策さんを取材した。朝倉氏は理容師歴19年、美容師免許も併せ持つダブルライセンスの持ち主。その経験を活かし、理容師ならではの構造理解と、美容的感覚を融合させた抜け感のあるラフなスタイルを得意とされている。取材を通じて印象的だったのは、「理容は人生の伴走者になれる職業だ」と語るその言葉の端々に、仕事へのワクワク感が自然と伝わってきた点だ。終始、仕事と人生の双方を心から楽しんでいる姿勢が印象に残った。

CREDIT : Photo/Yuki 文/Yuki 編集/Manami(バーバーなび)

ARMS HANDS BARBER SHOP

朝倉 大策

理容師歴:19年
出身校:中央理容美容専門学校
出身地:大阪府
得意技術:フェード
得意スタイル:クラシックなスタイル(60・70年代)、サーフスタイル、ラフなスタイル、ビジネススタイル
こだわり:お客様一人ひとりのライフスタイルを把握し、最適なスタイルを提供すること
趣味:サーフィン、車

サロン紹介

まずはサロンへの道順をご案内しよう。茅ヶ崎駅および辻堂駅の南口からバスに乗車し、約7分で到着する。13系統のバスに乗り、平和町で下車するとサロンはすぐだ。 駐車場は店舗前に2台分、さらに平和町交番から徒歩約2分の場所に1台分を用意している。いずれも専用駐車場で、目印はブルーのパイロンだ。専用駐車場に空きがない場合は、平和学園小学校前にあるコインパーキングを利用してほしい。

当サロンは、無垢材のフロアと木目を活かした内装が印象的な、温もりと無骨さが共存するバーバー空間。広々としたセット面には十分な間隔が確保され、開放感がありながらも、落ち着いて施術を受けられる雰囲気が整っている。クラシカルなバーバーチェアと清潔感のある設備が調和し、伝統的な理容文化を大切にしながらも、現代的な感性を取り入れていることが伝わってくる。店内に流れる空気はどこか穏やかで、スタイリストとお客様が丁寧に向き合う姿からは、この場所が単なるカットの場ではなく、信頼関係を築くための空間であることが感じ取れるだろう。

理容師を目指したきっかけ

バーバーなび:こんにちは。本日はよろしくお願いいたします。まずは、朝倉さんが理容師を目指すことになったきっかけを教えてください。

朝倉氏:こちらこそ、よろしくお願いいたします。きっかけは、本当にありがちな話かもしれませんが、中学生の頃にドラマ『ビューティフルライフ』を観たことが、美容師を志す原点でした。最初に勤めた美容室では、来店されるお客様の約8割が女性で、メンズは2割ほどでした。しかし、実際にメンズカットを担当するようになると、レディースとはまた違った面白さ、そして奥深さを強く感じるようになり、例えば、わずか1cmの違いでもスタイルの印象が大きく変わる。この繊細さと変化の大きさに魅力を感じ、「メンズスタイルを本格的に極めるのであれば、理容の世界だ」と考えるようになりました。

バーバーなび:美容師になられてから理容師免許を取られたのですね。

朝倉氏:はい。美容師としてある程度の経験を積み、次のステップとして新しい刺激を求めていた時期に、理容師という仕事は「息の長い職業」だと感じたことも大きな理由です。40代、50代になっても続けられる仕事であり、長く現場に立ち続けられるイメージが自分の中にありました。理容師は50代、60代になっても第一線で技術を発揮できると感じましたし、美容と理容の両方を扱うユニセックスサロンに移り、実際に理容の技術に触れてみることで、すべてが新鮮で非常に面白く、気がつけば夢中になっていました。

理容業界への思い

バーバーなび:理容業界全体に対して、どのような思いやお考えをお持ちですか。

朝倉氏:今から20年ほど前までは、理容に対して「少しダサい」といったイメージを持たれることもあったと思います。しかし、現在はその印象が大きく変わり、「かっこいい」ものとして認識されるようになってきたと感じています。それは、理容の魅力を「理容はかっこいい仕事なんだ」と発信し続けてきた先駆者や経営者の方々の努力があってこそだと思います。私は、昔から受け継がれてきたカットや顔剃り、シャンプーといった理容ならではの伝統的な技術を、きちんと継承し、次の世代へと伝えていきたい。その思いを大切にしています。

バーバーなび:業界の魅力を広めるために、具体的に取り組まれている活動はありますか。

朝倉氏:理容が誇りを持てる仕事であることを広めるための手段として、バーバーバトルへの出場や、SNSを活用した仕事の発信などを継続して行っていきたいと考えています。また、理容はファッションやサーフィン、車といったいわゆる“男の好きなもの”と非常に親和性が高い存在だと思っています。そうした考えから、車やファッション関連のイベントにブースを出し、実際にその場でカットを披露することもあります。そこで一般のお客様や美容師の方にも「理容師ってかっこいい仕事だな」と感じていただくことができれば、それが結果的に業界全体の発展につながっていくのではないかと考えています。

髪技理容師としてのこだわり

バーバーなび:それでは、施術におけるこだわりについて教えてください。

朝倉氏:技術面で大切にしているのは、一部分だけにこだわるのではなく、全体を通して完成度の高いスタイルをつくり上げることです。例えば、フェード部分だけが完璧に仕上がっていても、トップとのバランスが取れていなければ、良いスタイルとは言えません。ですので、全体の調和を意識しながら、お客様一人ひとりのこだわりやライフスタイルに自然に馴染むよう、細かく調整することを常に心がけています。当店はメンズに特化したサロンですが、その分、あらゆるメンズスタイルに対応できる技術力と引き出しを持つことを重視していますのでメンズスタイルに対するこだわりの強さには、自信があります。

バーバーなび:お客様一人ひとりに向き合う接客や、サービス面でのこだわりについても教えてください。

朝倉氏:私にとってお客様は、単なる来店者ではなく「人生の伴走者」のような存在です。そのため、お仕事の内容や趣味、ライフスタイルはもちろん、好きな食べ物や乗っている車、ご家族のことまで、できる限りお一人おひとりの情報を自分の中に蓄積するようにしています。そうした背景を理解しているからこそ、日常のビジネスシーンに合うスタイルから、休日にリラックスして過ごすためのスタイルまで、その方の人生全体を見据えた提案ができると考えています。ただ髪を切って終わるのではなく、お客様の人生に寄り添い、長く支えていく存在でありたい。この姿勢だけは、誰にも負けない自負があります。

お客様へのメッセージ

バーバーなび:どのようなお客様に、お店へ足を運んでほしいとお考えですか。

朝倉氏:基本的には、どなたでも歓迎しています。ただ、あえて一つ条件を挙げるとすれば、本気で向き合ってくださる方ですね。たまたま近くにあったからという理由で一度きりの関係になるのではなく、私の技術や考え方に共感し、人生の伴走者として長くお付き合いしていただける方と向き合いたいと考えています。本気で求めていただけるのであれば、私もそれ以上の熱量で、技術もコミュニケーションも全力以上で提供します。

バーバーなび:朝倉さんのことを本気で求められているお客様との、深い関係性を大切にされているのですね。

朝倉氏:その通りです。お客様のライフスタイルや価値観、好みのバランスは、時間とともに必ず変化していきます。だからこそ、その変化を深く理解し、噛み合わせながらスタイルをつくり続けていくことが重要だと考えています。当店のリピート率がほぼ100%に近いのも、お客様のこだわりをしっかり汲み取るだけでなく、こちらからも妥協せずにこだわりを提示できる、信頼関係が築けているからだと思っています。

未来の理容師に向けたメッセージ

バーバーなび:理容師を目指す若い世代に向けて、メッセージをお願いできますか。

朝倉氏:理容師を目指すこと自体は、とても素晴らしい選択だと思います。ただし、実際にこの世界に入ると、決して楽なことばかりではありません。正直に言えば、しんどいと感じる場面も多くありますし、常に楽しい仕事というわけでもありません。ときにはプライベートを削ってでも仕事に向き合う覚悟や、簡単には折れない強さがなければ、続けていくのは難しいかもしれません。しかし、この仕事を本当の意味で自分のものにすることができれば、好きなことを仕事にしながら、自分次第でどこまでも稼ぐことができる。そういう意味では、これほど可能性に満ちた仕事はなかなかないと思っています。

バーバーなび:理容師という仕事が持つ可能性や、夢について教えてください。

朝倉氏:理容師の技術は、世界中どこへ行っても通用します。実際に先月カリフォルニアを訪れ、現地でカットをさせていただいたのですが、言葉が通じなくても、ハサミがあれば技術で通じ合えるということを実感しました。この仕事は、国や言語の壁を越えて活躍できる、大きな夢のある職業だと思います。また、お客様と日々向き合う中で、多くの考え方や価値観に触れ、時にはお客様に育てていただくこともあります。そうした経験を積み重ねることで人として成長でき、自分自身のレベルアップにもつながっていく。理容師は、技術だけでなく人間性も磨かれる仕事だと感じています。

バーバーなび:本日は貴重なお話をありがとうございました。

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