THE STYLIST INTERVIEW
理容師特集
Grooming Salon SKY 小岩南口店 清水 ひろみ
今回は、小岩エリアで髪技理容師に出会うべくリサーチを進める中で、Grooming Salon SKY 小岩南口店を見つけ、取材を申し込んだところ、清水 ひろみさんが快くインタビューに応じてくださった。清水氏は理容師歴10年。確かな技術に加え、目配りや気配りを大切にしながら、お客さま一人ひとりに丁寧に向き合う姿勢が印象的だ。理容の魅力をもっと多くの人に届けたいという思いを胸に、日々の仕事に誇りを持って取り組む髪技理容師である。
CREDIT : Photo/Yuki 文/Yuki 編集/Manami(バーバーなび)
Grooming Salon SKY 小岩南口店
清水 ひろみ
理容師歴:10年
出身校:窪田理容美容専門学校
出身地:長野県
得意技術:刈り上げ
得意スタイル:流行りを取り入れたスタイル
こだわり:リラックスしていただける空間づくり
趣味:銭湯巡り
サロン紹介
まずはサロンへの道順を案内しよう。JR総武線・小岩駅の南口を出たら、左手に見えるサンロードへ入る。そのまま直進し、一つ目の交差点の角に差しかかると、右手二階にサロンが見えてくる。
グルーミングサロンスカイ 小岩南口店は、小岩駅から徒歩3分の場所にあるメンズ専門の理容室。半個室の施術スペースで、周囲を気にせずリラックスできる空間が用意されており、メンズカット、眉カット、シェービング、パーマ、ヘッドスパなど多彩なメニューを体験できる。30〜50代の男性を中心に、ビジネスにもカジュアルにも対応する“似合わせスタイル”が好評だ。当日予約も可能で、忙しいビジネスマンにとっても使い勝手のよい一軒といえるだろう。
理容師を目指したきっかけ
バーバーなび:こんにちは。本日はよろしくお願いいたします。まず、清水さんが理容師を目指されるようになったきっかけを教えていただけますか。
清水氏:よろしくお願いいたします。もともと母がエステ関係の仕事をしていたこともあり、自分も将来的には美容やエステに関わる仕事に就くのではないかと、漠然と考えていました。ただ、進路を考える時期に「地元の長野を出て、東京で学んでみたい」という気持ちが芽生えて、上京を目標にするようになったんです。そんな中で、母校となる専門学校がエステと理容の両方を学べる環境だったことに惹かれ、進学を決めました。背中を押してくれた母には本当に感謝しています。正直、理容という分野に魅力を感じるようになったのは、専門的に学び始めてからでした。
バーバーなび:エステへの関心を出発点に、上京を視野に入れた中で、理容と美容の両方を学べる学校との出会いがあったのですね。
清水氏:はい。もともとメイクや美容には興味がありましたが、理容のスタイルに触れるようになってからは、街中でバーバースタイルの方を見かけると、つい目で追ってしまうようになりました。以前は関心のなかった分野でしたが、今では自分なりに楽しさを見いだせるようになっています。
理容業界への思い
バーバーなび:理容業界全体に対して、どのようなお気持ちやお考えをお持ちでしょうか。
清水氏:理容といえば「床屋」というイメージを持っていたのが、私が学び始めた当初の印象でした。でも実際にこの業界に入ってみると、洗練されたスタイルのバーバーが数多くあり、若い方が通うおしゃれな理容室もたくさんあることを知りました。それがとても新鮮で、理容という仕事の可能性に惹かれていったのを覚えています。この理容の魅力が、もっと広く世間に知られるようになってほしいと強く思っています。男性の方が見ても「かっこいい」と感じられるスタイルをつくり出す理容師という仕事は、誇りを持つべきだと思いますし、その思いに共感しながら志していける仲間が今後さらに増えてくれたら嬉しいです。
バーバーなび:確かに、理容業界のイメージも少しずつ変わりつつあるように感じます。
清水氏:はい。この理容の仕事は、日常の一部であるだけでなく、結婚式や成人式といった人生における大切な節目にも関わることができる職業だと思っています。だからこそ、この役割の重みをしっかりと受けとめて、誇りを持って携わっていきたいです。そのためにも、お客さまに「またお願いしたい」と思っていただけるような技術や接客を、目の前の一人ひとりに誠実に届けたいと思っています。私だからこそできるアドバイスや、私だから生み出せる空気感、空間づくりを大切にすることは、常に意識していることですし、そうした部分が自然とお客さまに伝わっていけば嬉しいですね。
髪技理容師としてのこだわり
バーバーなび:それでは、施術におけるこだわりについて教えていただけますか。
清水氏:マンツーマンのサロンではないからこそ、スタッフが交代する際の情報共有や、その場に応じた目配り・気配りには特にこだわっています。お客さまへの最初と最後のお声がけも意識して行うようにしていますし、スタッフ同士でも見習いたいと思う点があれば積極的に吸収して実践するようにしています。また、自分自身がお客様側の立場だったらどう感じるかという視点を忘れず、「こうしてほしい」と思うことを取り入れるようにしています。一言添えるだけでも安心につながる場面は多くありますし、こちらから感謝の気持ちを伝えることが、お客さまの心に届く大切なきっかけになると感じています。
バーバーなび:確かに、一言が持つ力を感じる場面はありますね。
清水氏:はい。たとえカットの技術が高くても、ただ手早く施術して終わりではなく、丁寧に向き合う姿勢が大事だと思っています。お客さまが悩みやコンプレックスを自然に相談できるような空間づくりを心がけたいですし、どれだけ忙しいときでも、お客さまとのやりとりはもちろん、スタッフ同士の間でも感謝の気持ちを忘れずにいたいと思っています。
お客様へのメッセージ
バーバーなび:どのようなお客さまにご来店いただきたいとお考えですか。
清水氏:当サロンは30年以上続くお店ということもあり、年代や目的もさまざまなお客さまがいらっしゃいます。カットだけをご希望される方もいれば、カットとリラクゼーションメニューの両方をご利用いただく方、またリラクゼーションメニューのみを目的に来られる方もおられます。交互に施術内容を変えて通ってくださる方もいて、本当に幅広いご要望にお応えしている実感があります。ですので、「髪も整えたいし、リラックスもしたい」と考えておられる方に、より気軽に足を運んでいただけたら嬉しいです。
バーバーなび:店内で拝見したところ、レディースシェービングや女性向けのカットも対応されているようですね。
清水氏:はい、実は女性向けのメニューとして積極的に打ち出しているわけではないのですが、当サロンのオーナーが奥さまの髪をカットした際、その仕上がりを見た周囲の方から「素敵ですね」と声をかけていただいたことをきっかけに、少しずつご紹介で女性のお客さまがご来店されるようになりました。また、ご夫婦で来店される方もいらっしゃって、たとえば結婚式を控えたタイミングなど、特別な日に向けた施術をご依頼いただくこともあります。旦那様の横で奥様がリラクメニューをされるといった利用パターンも増えています。
未来の理容師に向けたメッセージ
バーバーなび:理容師を目指す若い方々へ、メッセージをお願いできますか。
清水氏:理容師というと、どこか堅いイメージを持たれることもあるかもしれませんが、いまは技術の幅も広がっていて、理容には理容ならではの魅力がたくさんあります。私は、理容師は美容師に負けない強みを持っていると感じていますし、そうした部分に自信を持ってほしいと思っています。信念を持って取り組むことが、自分の軸にもなりますし、他の人との差を良い意味でプラスに変えられるきっかけにもなるはずです。私自身も、そこを大切にして日々向き合っています。
バーバーなび:たしかに、自分の信じる技術やスタイルに誇りを持つことで、気持ちのあり方も変わってきますよね。
清水氏:そうですね。自信があるからこそ、相手の気持ちにもちゃんと寄り添えるようになると思います。技術を磨くのはもちろんですが、細かな目配り気配りを意識し、気持ちの部分も大事にして、自分らしい理容師像を見つけていってほしいです。
バーバーなび:素敵なメッセージをありがとうございました。