trim渋谷店 木村 洋人

今回は渋谷区周辺で理容室をリサーチする中で、2025年10月にオープンされたtrim渋谷店に取材を申し込んだところ、木村洋人氏が応じてくれた。木村氏は「人に育てられている」という謙虚な姿勢を軸に、お客様と共にスタイルをつくり上げることを大切にしている理容師だ。技術だけにとどまらず、人との関わりや、人としての姿勢そのものを大切にする在り方は、まさに“髪技理容師”と呼ぶにふさわしい。

CREDIT : Photo/Yuki 文/Yuki 編集/Manami(バーバーなび)

trim渋谷店

木村 洋人

理容師歴:11年
出身校:盛岡ヘアメイク専門学校
出身地:岩手県
得意技術:メンズカット、パーマ
得意スタイル:フォーマルからカジュアルまで、幅広いスタイル
こだわり:季節感や個性を軸に、お客様と共にスタイルを作り上げること。
趣味:カメラ

サロン紹介

まずはサロンへの道順を案内しよう。【渋谷駅から徒歩2分】JR渋谷駅新南口改札を出て左へ進み、渋谷ストリームを抜けてC2出口へ向かう。明治通り沿いを恵比寿方面へ直進し、最初の交差点もそのまま進む。右手に見えるファミリーマートの手前にある白いビルの7階が当サロンだ(1階は鮨とラーメン うおがしや)。道に迷った場合や不安な際は、遠慮なく連絡してほしいとのこと。

当サロンは、全席完全個室を備えたメンズ専用理容室だ。周囲を気にすることなく、ゆったりと過ごせるプライベートな時間を提供している。落ち着いた内装と上質な空間づくりにこだわり、カットやシェービングといった理容技術はもちろん、心身ともにリラックスできるひとときを大切にしている。日常から一歩離れ、自分自身を整えるための“特別な時間”を求める方にふさわしいサロンだ。

理容師を目指したきっかけ

バーバーなび:こんにちは。本日はよろしくお願いいたします。まずは、木村さんが理容師を目指すことになったきっかけを教えてください。

木村氏:よろしくお願いいたします。もともとファッションが好きで、最初は服飾関係の学校に進学したいと親に相談していました。ただ、その際に「それなら同じ“おしゃれ”に関わる仕事として、理容師という道もあるのではないか」と勧められたのが、ひとつのきっかけです。

バーバーなび:親御さんの助言が、大きなきっかけになったのですね。

木村氏:そうですね。ただ、それだけではなく、自分自身の性格も関係していたと思います。学生時代は友人とのつながりを大切にしていて、人と関わり続けられる環境が好きでした。就職すると、どうしても人との関係が希薄になりがちですが、理容師であればお客様や友人と定期的に顔を合わせることができる。その点に魅力を感じた部分もあります。友人とのつながりを大切にしたいという思いと、純粋に髪を切る仕事への興味。この二つが重なり、理容師を目指すようになりました。振り返ると、きっかけは周囲の影響が大きかったかもしれませんが、今ではこの道を選んで良かったと感じています。

理容業界への思い

バーバーなび:理容業界全体に対して、どのような思いやお考えをお持ちですか。

木村氏:業界全体として見ると、どうしても柔軟性に欠ける風習が残っていると感じることがあります。クラシカルなスタイルや伝統を守っていくことはもちろん大切ですが、それをそのまま今の若い世代に押し付けるのではなく、時代の雰囲気や価値観もうまく取り入れていくことが、これからの理容業界には必要になってくるのではないかと思っています。

バーバーなび:若い世代がもたらす変化に期待されているのですね。

木村氏:今の若い理容師に対して、「格好だけでやっている」「雰囲気重視だ」といった声を聞くこともありますが、私はそうは思っていません。むしろ、これまでの業界にはなかった空気感や、新しい良い流れを持ち込んでくれている存在だと感じています。理容師という仕事は、「身だしなみを整える」という枠に収められがちですが、若い世代が持つ感性や雰囲気は、もっと活かせる余地があるはずです。そのためにも、私たちの世代や上の世代が必要以上に凝り固まらず、彼らを応援し、支えていく姿勢が大切なのではないかと考えています。

髪技理容師としてのこだわり

バーバーなび:それでは、こだわりについて教えてください。

木村氏:お店の空間としては全席完全個室のため、お客様にゆったりと過ごしていただくことを大前提としています。そのうえで、私自身が大切にしているのは、お客様と一緒にスタイルをつくり上げていくという考え方です。仕上がったヘアスタイルが、その方の人生の一部として寄り添えるものであってほしい。単に髪を整えるのではなく、日々を前向きに過ごすためのきっかけになるようなスタイルを提供したいと考えています。

バーバーなび:技術だけでなく、お客様との関係性も重視されているのですね。

木村氏:そうですね。これまで関わってきたすべての人に育てられてきたという思いがあり、その経験を、今度はお客様に還していきたいと考えています。理容というサービスを通じて、お互いに刺激を受けながら成長していけるような関係性を築けていけることが理想です。施術中の会話を通して、幸せな出来事や悩み、体験を共有し合い、自然なコミュニケーションの中でお互いの人生が少し豊かになる。そんな時間を提供できることも、理容師としての大切な役割だと思っています。

お客様へのメッセージ

バーバーなび:どのようなお客様に、お店に来てほしいとお考えですか。

木村氏:正直なところ、どなたにでも来ていただきたいという思いがあります。ただ、他の理容室との違いは、店内の内装や店構えの段階から感じていただける部分だと思っていますので、まずはその空間そのものを体感していただきたいですね。当店は完全個室のため、「これまでの理容室と違いそう」「少し入りづらいのでは」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際にはまったく緊張せず、気軽に足を運んでいただければと思っています。

バーバーなび:普段は話しにくい内容でも、この空間に身を置くことで、自然と会話が生まれリラックスできるという方も多いのではないでしょうか。

木村氏:そう言っていただけると嬉しいですね。個室というパーソナルな空間だからこそ、結婚やお子さまの話、普段は人に話しづらいことなども自然と話題に上がり、心が軽くなる方も多いように感じます。施術を受けながら会話を楽しみ、「来てよかった」「気持ちが高まった」と感じていただけるような時間を提供することを今後も大切にしていきたいですし、理容室で過ごす時間を、映画鑑賞やスポーツ観戦のような心踊る“体験”として楽しんでいただけたら嬉しいですね。

未来の理容師に向けたメッセージ

バーバーなび:理容師を目指す若い世代に向けて、メッセージをお願いできますか。

木村氏:技術を黙々と練習する時期は、理容師を目指すうえで欠かせない大切な時間だと思いますし、誰もが通る道だと思っています。ただ、技術だけでなく、さまざまな場所に足を運び、多くの経験を積むことで、人としての厚みを増していくことも同じくらい大切だと感じています。そうした経験の積み重ねが、結果的に一歩抜け出すきっかけになるのではないでしょうか。遊ぶことも含めて、いろいろな経験をすることは決して無駄にはなりません。また、学生のうちからコンテストには積極的に挑戦してほしいですね。自分の現在地を知る良い機会になります。そして何より、友人や周囲の人を大切にすること。身近な人との関係を大切にできなければ、お客様を本当に大切にすることはできないと思います。技術の習得だけにとらわれず、人とのつながりを大切にしながら、多くの経験を通して成長していってほしいと伝えたいです。

バーバーなび:心に響くメッセージを、ありがとうございました。

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