THE STYLIST INTERVIEW
理容師特集
パークサイドバーバーショップ 永井 一樹
今回は世田谷エリアで落ち着いた雰囲気の理容室をリサーチしていたところパークサイドバーバーショップの永井 一樹さんに取材を受けていただけることになったので早速お伺いさせていただいた。永井氏は美容師歴11年、上京後理容師免許を取得し、理美容のダブルライセンスを持ち、ナチュラルな似合わせスタイルを得意とする髪技理容師だ。
パークサイドバーバーショップ
永井 一樹
理容師歴:3年
出身校:東京理容専修学校
出身地:新潟県
得意技術:カット・顔剃り
得意スタイル:ナチュラルなスタイル
こだわり:セットしなくてもキマる仕上がり・お客様に似合うスタイル作り
趣味:グルメ・ラーメン屋巡り
サロン紹介
まずはサロンへの道順を案内しよう。当サロンは三軒茶屋駅・駒沢大学駅のちょうど中間あたりにあり、駅から出て玉川通り沿いを歩いて向かうと良いだろう。どちらからも約10~13分ほどで到着する。渋谷駅から東急バスに乗り、「中里」というバス停で降りるとスムーズにサロンまでたどり着けるだろう。
店内はこだわりのインテリアが並ぶオシャレな空間で、特注だというホワイトグレーのシャンプーボウルが映えている。ただ髪を切られるだけてなく、店内の変化も楽しんで欲しいというオーナーの思いがあるようだ。 お店の簡単な紹介が済んだところで早速、永井氏のインタビューを進めていくとしよう。
理容師を目指したきっかけ
バーバーなび:こんにちは、本日はよろしくお願いします。まず永井さんが理容師を目指すことになったきっかけを教えてください。
永井氏:よろしくお願いします。幼い頃は美容師の母に髪を切ってもらい、僕自身も美容師の道に進んだので理容室の経験はなかったのですが、顔剃りが気持ち良いから経験すべきだと聞いて、初めて家の近くの理容室でカットと顔剃りを体験しました。それがとても気落ち良くて衝撃で、「どうして今まで顔をりをしてこなかったのだ」とすら感じました。そして、そのサロンのオーナーが偶然にも今のサロンのオーナーになるんですけど、このサッパリする技術を僕もできるようになりたいと思ったことがきっかけで理容師を目指すようになりました。
バーバーなび:そういったきっかけがあったのですね。そこで今のオーナー様とも知り合われて、今に繋がっているのですね。
永井氏:そうですね。素敵な縁だったと思います。あの時顔剃りをしてもらっていなければ、このサロンに出会うこともなかったでしょうし、オーナーのサロンに通うようになり、その後ここに新しい店舗を出すと聞いたことをきっかけに、今こちらでこうして働かせてもらえることになりました。本当に以前のサロンのオーナーと今のオーナーのおかげで今の自分があると思っています。
理容業界への思い
バーバーなび:理容業界全体に対してどのような思いや考えをお持ちですか?
永井氏:男性とか女性とかの垣根を越えたジェンダーレスも受け入れられる時代になりましたが、そんな中でも僕自身の中では、「男性が髪を切るなら床屋に行くべきだ」って流れがこのまま続いていくと良いなと思っています。
バーバーなび:そんな床屋の良さを継承するために、永井さんが意識されていることや取り組んでいきたいことはありますか。
永井氏:今後はどのような形でもいいので、理容の良さをもっと伝えていきたいなと思っています。僕の感じた初めてのシェービングの良さだったり、年齢を重ねることで女性のいる空間に不安や恥ずかしさを感じる男性もいると思うので、そういった方々が寝起きでも気軽に来店できるお店が理想かなと考えています。
バーバーなび:実際取材を回っている中で、女性がいる空間への入りづらさを感じている男性の居場所を求める声が多くあるということを僕も耳にしてきました。
永井氏:そうですね。うちに来ていただいた新規のお客様に来店するきっかけをお伺いすることがありますが、そういった居場所を探してこられたって方もいらっしゃいます。なので居心地の良いお店づくりを僕自身も意識していきたいですし、理容業界全体でそういった居場所づくりを意識されるサロンが増えていくと良いなと思います。
髪技理容師としてのこだわり
バーバーなび:それではこだわりを教えてください。
永井氏:ショートカットのような繊細な技術が必要になるスタイルの技術はこれからも磨いていきたいと思っていますし、顔剃りの気持ち良さももっと届けられるようにしていきたいと思っています。
バーバーなび:技術面で満足していただくことはやはり大事なことですね。接客面で意識されていることはありますか。
永井氏:カット中にお話をしたい方もいらっしゃれば、静かに過ごしたいって方もいらっしゃるので、ちょっとしたお客様の表情の変化や、仕草、その日その時の雰囲気に合わせて接客することを心がけています。年齢に合わせた言葉遣いや、適度な居心地の良い距離感も大事にしている部分です。個人的にいきなりグイッとこられる接客が得意ではないので、僕自身もそうならないように、特に初めてのお客様には気をつけている部分です。
バーバーなび:小さな意識ではあっても、その積み重ねがお客様に伝わる部分もありますね。
永井氏:そうだと思います。今後も自分の行動や言動に気をつけながら、周りの人々との関係も大切にしていきたいと考えています。細かなことにも意識して取り組むことで自分自身も成長していけると思っていますし、お客様の満足にも繋がると思っています。
お客様へのメッセージ
バーバーなび:どのようなお客様にお店に来て欲しいですか?
永井氏:町の床屋さんのようなアットホームな雰囲気で営業しているので、お子様から年配の方まで、どなたでも気軽にお越しいただける場所にしたいと考えています。
バーバーなび:お客様の客層はどのような方が多いですか。
永井氏:うちに来店される方はご近所の方がほとんどです。年齢で言うと、0歳から80代の方まで来ていただいていて、特に多いのは30代から40代の方です。あとは、大学が近くにあるのでそこの学生さんにもお越しいただいています。他のエリアから来店される方は少なくて、たまにGoogleやInstagramから検索して来店していただける方もいらっしゃいますが、うちのホームページがあるわけではないので、本当にこのエリアのお客様のおかげで成り立っているので感謝しています。
未来の理容師に向けたメッセージ
バーバーなび:理容師を目指す若者に向けたメッセージをお願いできますか。
永井氏:身体が動く限り続けられる仕事だと思いますし、お客様一人ひとりに個性があり、同じ人はいないので、自分次第で一生続けられる仕事です。だからこそ、もっと多くの人がこの仕事を目指してくれることを願っています。
バーバーなび:今後、永井さんのようにダブルライセンスを目指す人へのメッセージもいただけますか。
永井氏:ダブルライセンスは、美容師免許を持っている方であれば、働きながら約1年半ほどで取得できるようになり、昔に比べてかなり取得しやすくなりました。理容師免許を持っていればシェービングができるようになり、カット以外にもブライダルシェービングなど、様々な可能性が広がります。少しでも興味がある方は、前向きに目指してみることをお勧めします。僕自身、ダブルライセンスを取得して良かったと感じており、今後この選択肢を選ぶ人が増えると嬉しいなと思います。
バーバーなび:素敵なメッセージをありがとうございました。