THE STYLIST INTERVIEW
理容師特集
GNASTY by DAMDEE TOKYO 伊藤 慧
今回は大宮エリアでのリサーチ中に GNASTY by DAMDEE TOKYO を見つけ、取材を申し込むと伊藤慧氏が応じてくださった。理容師歴8年目の伊藤氏は、ダブルライセンスを活かし、フェードスタイルやそれに組み合わせるパーマスタイルを得意とする。360°どこから見ても整ったバランスとディテールにこだわり、アクティブな一面を持ち合わせる人柄は爽やかな印象を与える。理容業界の地位向上を志し、上質なおもてなしを追求する髪技理容師だ。
CREDIT : Photo/Yuki 文/Yuki 編集/Manami(バーバーなび)
GNASTY by DAMDEE TOKYO
伊藤 慧
理容師歴:8年目
出身校:国際理容美容専門学校
出身地:長野県
得意技術:フェードスタイル
得意スタイル:フェードスタイルに合わせたパーマスタイル
こだわり:360°どこから見ても決まる細かいディテールとシルエットバランスの追求、そして上質で気持ちの良いサービスと接客
趣味:サーフィン、スノーボード、トレーニング
サロン紹介
まずはサロンへの道順を案内する。【JR大宮駅 徒歩3分】西口を出て、丸井とアルシェの間の階段を降り直進する。カラオケまねきねこの前で右折し、そのまま道なりに進むと、こぐま薬局が見える。その少し先のレンガ造りのスミダビル5Fが当店だ。1階には喫茶店「ひまつぶし」が入っている。
当サロンは「上質な【技術・サービス・空間】を毎月通える感動価格で」をコンセプトに、大宮に新たにオープンしたDAMDEE系列の一店だ。JR大宮駅から徒歩3分、平日最終受付は21時と、プライベートや仕事帰りにも立ち寄りやすい立地と営業時間を備えている。平日は22時まで営業しており、忙しいビジネスパーソンにも利用しやすい環境が整っている。同系列のサロンも過去に取材・紹介しているので、ぜひ併せてご覧いただきたい。
理容師を目指したきっかけ
バーバーなび: こんにちは、本日はよろしくお願いします。まずは伊藤さんが理容師を目指すことになったきっかけを教えてください。
伊藤氏: よろしくお願いします。私は元々、美容師を志し美容科に入学しました。そこで、1年上の先輩がアメリカンバーバーショップのようなスタイルをしていたのを見て、初めてバーバー、つまり理容師という存在を知りました。知れば知るほど「めちゃくちゃかっこいいな」と感じて、どうせならレディースよりもメンズ、男性の髪を扱う理容師になりたいと思うようになりました。特にレザーも使える理容師に強い魅力を感じ、自分の進むべき道は理容だと確信しました。
バーバーなび: なるほど。最初は美容の道に進まれ、現在はWライセンスという形でご活躍されているのですね。
伊藤氏: はい、そうです。美容師としての経験をつけながら理容師免許を取得しました。アメリカンバーバースタイルとの出会いが、メンズスタイルをメインとする理容師へと導いてくれましたね。
理容業界への思い
バーバーなび: 理容業界全体に対してどのような思いや考えをお持ちですか?
伊藤氏: 私が働くDAMDEE TOKYOと全く同じ考えであり目標でもあるのですが、理容師の社会的地位の向上をずっと願っています。理容師や美容師というのは、どうしても世間一般で「給料が低い」「休みが少ない」「ブラック」といったネガティブなイメージを持たれがちだと思います。そういったイメージを全て払拭していきたい。最近ではDAMDEEのように休みがしっかりあり、趣味にも没頭できるような自分の時間や、給与環境が整っている会社さんが増えてきているので、そういった会社がもっと増えれば、将来的に理容師という仕事が誰もが誇りを持って選択できる職業になると思っています。
バーバーなび: 素敵なビジョンですね。今、伊藤さんはFC店舗として運営されていますが、今後、業界に対して具体的に取り組んでいきたいことや構想はありますか?
伊藤氏: やはり働く環境の改善が一番重要だと考えています。具体的には、給料、お休み、労働時間、そして充実した福利厚生です。それに加えて、キャリアアップシステムが非常に大事だと思います。スタイリストになったら終わりではなく、スタイリストになってからが理容師としてのスタートです。その後に役職に就く道や、私のようにフランチャイズとして独立する道、様々な選択肢が与えられるようなシステムを構築していきたい。スタッフが自分の望むキャリアを選べるような環境こそが、業界全体を良くしていく上での鍵だと考えています。
髪技理容師としてのこだわり
バーバーなび: それでは、理容師としてのこだわりを教えてください。
伊藤氏: 私のこだわりもDAMDEEが掲げる三つの柱、上質な技術、サービス、接客に通じています。もちろん、お客様の要望に応える技術は当たり前ですが、それだけでは不十分だと考えています。私たちがお客様に「こうした方が似合いますよ」と提案できる、こだわりを持った技術提供も大切です。しかし、それ以上にサービスと接客の部分に特に力を入れています。
バーバーなび: サービスと接客ですね。今回お伺いさせてただいた際に、スタッフの方々皆さんがとてもハキハキとしていて、気持ちの良い応対をされていたのが印象的でした。
伊藤氏: ありがとうございます。よくあるのが、後になって「安かったけど接客は全然ダメだった」という声です。そうならないよう、お客様に「言われて気持ちいい」と感じていただけるような声のかけ方や発声の仕方を常に意識しています。DAMDEEグループ全体の中でも、接客に関しては特に厳しく指導されており、お客様がリラックスして気持ち良く過ごせる空間を提供することに、こだわっています。サロンの雰囲気作りとしても、そうした意識の高さが私たちの強みになると考えています。
お客様へのメッセージ
バーバーなび:どのようなお客様に来ていただきたいですか。
伊藤氏:男性であれば年齢を問わず、幅広い世代の方にご利用いただきたいと思っています。お客様が美容室や理容室に足を運ぶ理由はさまざまで、身だしなみを整えたい方もいれば、特別なイベントに備えて来られる方もいます。理由がどのようなものであっても、「こうなりたい」という思いを叶えることが私の役割です。年齢やライフスタイルに関わらず、すべてのお客様に私たちのサービスを体験していただきたいと考えています。
未来の理容師に向けたメッセージ
バーバーなび: 最後に、理容師を目指す若者に向けたメッセージをお願いできますか。
伊藤氏: 私たちの仕事はサービス業であり接客業です。そのため、「おもてなし」の心と気持ちが非常に大切だと考えています。タトゥーやカルチャー重視の外見や高い技術力も大切ですが、技術だげができれば良いというわけではありません。そういった技術先行型の人も最初は伸びるかもしれませんが、後々活躍できるかというと難しいでしょう。お客様のニーズを察知したり、ちょっとした反応に気づけたりするような、サービス業としての芯の部分を大切にできる人でなければ、この仕事は難しいと思います。
バーバーなび: 技術だけでなく、人間性やお客様とのコミュニケーション能力も不可欠ということですね。
伊藤氏: その通りです。そうした人間性を磨くには、学生のうちからたくさん遊んで、たくさん色々な人と出会い、たくさんのものを経験することが一番の近道です。そして、人生には「決断」を迫られる瞬間が必ず訪れます。お客様との関係でも、自分の進路でも、常に「厳しい方」「難しい方」を選べるような人間になってほしいです。楽な道を選べば一時的な楽しみはあっても成長は少ないですが、厳しい道を選べば必ず成長できます。そういった経験やスキルを吸収できるチャンスがある、ということを伝えたいです。
バーバーなび:素敵なメッセージをありがとうございました。