THE STYLIST INTERVIEW
理容師特集
BARBERSHOP CROWN 輪島 隆太朗
今回は、以前バーバーなびで紹介したGNASTY by DAMDEE TOKYOの伊藤 慧氏の紹介で、BARBERSHOP CROWNの輪島 隆太朗氏を取材した。輪島氏は理容師歴22年。開店当初に観た映画で描かれていたバーバースタイルに影響を受け、その世界観を自らの手で再現しながら店づくりを行っている。お客様が「また来たい」と思える接客と仕上がりを追求し、多様な人々が気軽に集える空間を目指している髪技理容師だ。
CREDIT : Photo/Yuki 文/Yuki 編集/Manami(バーバーなび)
BARBERSHOP CROWN
輪島 隆太朗
理容師歴:22年
出身校:東京総合美容専門学校(旧・理容科)
出身地:埼玉県浦和市
得意技術:骨格に合わせたカット
得意スタイル:肌の色を調整しながら軽く見せられるグラデーションスタイル
こだわり:お客様が似合うかどうか
趣味:アメ車、キャンプ、スケートボード、サーフィン、アンティーク収集、ハンドメイド作品集め
サロン紹介
まずはサロンへの道順を案内しよう。白岡駅東口から徒歩約5〜6分だ。駅を出て蓮田方面にまっすぐ進むと、右手に線路沿いのマンションと踏切が見えてくる。踏切の手前を左に曲がり、そのまま進むと右側にスーパー「マミーマート白岡店」がある。そのすぐ隣が「BARBERSHOP CROWN」だ。カーナビ住所は埼玉県白岡市千駄野924-3。店舗横に3台分の駐車スペースを完備している。目印は同じくマミーマート白岡店だ。
店内はまるでアメリカ西海岸のガレージを思わせる空間だ。ヴィンテージサインやクラシックポスターが壁を彩り、椅子や床材には年月を重ねた質感が漂う。理容という枠を超えてカルチャーを感じられる場所で、そこに流れる空気までもがスタイルの一部になっている。喧騒を忘れ、心地よい緊張感とリラックスが同居する——そんな唯一無二のバーバーだ。
理容師を目指したきっかけ
バーバーなび: こんにちは。本日はよろしくお願いいたします。まずは輪島さんが理容師を目指すことになったきっかけをお聞かせください。
輪島氏: よろしくお願いいたします。私はもともと勉強が得意ではなく、机に向かって勉強することがあまり好きではありませんでした。その代わり、工作など「何かを作ること」が得意でした。実家が理容室だったこともあり、一度は理容の学校に進みましたが、実は途中で辞めてしまった時期もありました。
バーバーなび: 一度離れてから、再び理容師の道に戻られたのはなぜでしょうか。
輪島氏: 理容師以外の仕事を経験する中で、人と直接向き合い、「ありがとう」と言ってもらえる理容という仕事の魅力を改めて実感しました。人と関わることが好きだと気づき、接客を通してお客様と向き合えるこの仕事にもう一度挑戦したいと思うようになったことが大きな理由です。さらに、近年は理容師の働く環境や待遇も以前より良くなっていると感じたこともあり、再び理容師の道に戻る決意を固めました。
理容業界への思い
バーバーなび: 理容業界全体に対して、どのような思いやお考えをお持ちですか。
輪島氏: 昔に比べて雇用条件が良くなってきたこともあり、かっこいい若い世代がこの業界に入ってくるようになりました。一時的ではありますが、業界が活気づいているように感じ、それはとても良いことだと思っています。最近では、YouTubeなどを活用して技術を身につける若手も多く、デビューまでのスピードが非常に早い傾向にあります。
バーバーなび: 若手理容師の技術習得スピードには目覚ましいものがありますね。
輪島氏: はい。技術の上達が早いのは素晴らしいことですが、お客様への触れ方が少し荒かったり、思いやりの部分が欠けてしまうケースも見受けられます。私自身、これまで業界を支えてくださった先輩方への感謝を忘れず、技術だけでなく人間性の大切さも伝えていきたいと考えています。うちから独立していったスタッフも何人かいますが、それぞれに個性があり、とても面白い存在です。その個性を尊重しながら、これからも良い関係を築き、人としての在り方を伝えていけたらと思っています。
髪技理容師としてのこだわり
バーバーなび: それでは、理容師としてのこだわりをお聞かせください。
輪島氏: 私が理容師としてこだわっているのは、お客様に「また来たい」と思っていただけるような仕事をすることです。鏡越しにお客様の表情を見たときに、「あ、いいですね」と言っていただける――その一言のために、常に全力で施術に向き合っています。お客様が心から喜んでくださること、その最終的な満足度こそが、現場の人間として一番のこだわりです。
バーバーなび: お客様の喜びを何より大切にされているのですね。お店の雰囲気づくりについても、何かこだわりはありますか。
輪島氏: 当店は、特別にお洒落をして来ていただく必要はありません。仕事帰りでも構いませんし、髪が乱れたままでも大丈夫です。普段着のまま気軽に来ていただき、この空間でリフレッシュし、気持ちをリセットしてもらえれば嬉しいです。私たちもスーツを着ているわけではありませんし、高級感を演出するような音楽を流しているわけでもありません。あくまで気軽に立ち寄れる場所でありたいと考えています。鏡を見たときにお客様が自然と「あ、いいね」と笑顔になる――その瞬間を追求することが、私のこだわりです。
お客様へのメッセージ
バーバーなび: 理容師を目指す若者に向けて、メッセージをお願いします。
輪島氏: 今の時代は、InstagramやYouTubeなどを活用すれば、技術を学ぶスピードも早く、効率よく成長できると思います。ただ、理容師は技術だけの仕事ではありません。お客様に対する優しさや思いやりを持つことが何より大切です。そうした人間性を育みながら成長していける理容師が増えていくことが、一番理想的だと感じています。
バーバーなび: 技術だけでなく、人間性の成長も大切ということですね。若い理容師が自分に合ったサロンを見つけるためのアドバイスはありますか。
輪島氏: はい。この20年で理容業界は大きく変わりました。今は、昔ながらの教育型サロンもあれば、若い世代だけで運営されている流行のメンズサロンもあり、選択肢がとても多い時代です。だからこそ、自分に合う環境を見つけるために、まずはいろいろなお店に足を運び、実際に体験してほしいと思います。この業界の人たちは話しかければ必ず応えてくれるので、気軽に質問して、自分に本当に合ったサロンを「見た目」だけでなく「中身」で選んでほしいです。さらに、日本国内にとどまらず海外にも目を向けて学ぶことで、自分が本当にやりたいことや目指したいスタイルがより明確になると思いますし、その過程を楽しんでほしいと思います。
バーバーなび: 素敵なメッセージをありがとうございました。
未来の理容師に向けたメッセージ
バーバーなび:理容師を目指す若者に向けたメッセージをお願いできますか。
輪島氏:今の時代、インスタやYouTubeなどを活用して技術を勉強すれば、早く覚えられると思うんです。でも、理容師は技術だけではないので、お客様に対する優しさや思いやりが分かる理容師さんに育ってもらえることが一番理想なんじゃないかなと思っています。
バーバーなび:技術だけでなく、人間性が重要ということですね。若者が自分に合ったサロンを見つけるためのアドバイスはありますか?
輪島氏:はい。この20年で理容業界は大きく変わったと感じています。今は、昔ながらの教育型サロンや、若い子だけで運営されている流行りのメンズサロンなど、本当にたくさん選択肢があるのでだからこそ、自分がどこに合っているのか、お店に足運んで色々経験してほしいです。この職種の人たちは、話しかければ絶対に答えて教えてくれるので、気軽に聞いて、本当に自分に合ったサロンを見栄えだけじゃなくて中身も見て見つけてほしいです。日本だけでなく、海外の視野も入れてやっていければ、自分のやりたいことや夢、どういう風になりたいかが見えてくると思いますし面白いと思います。
バーバーなび:素敵なメッセージをありがとうございました。