DANDY SALON barber shop 中出 吉彦

今回は大田区周辺で理容室リサーチしていたところ、DANDY SALON barber shopさんを見つけたので取材を申し込むと中出 吉彦さんが応じてくださった。中出氏は、日々変わるお客様一人ひとりの表情に向き合い、その瞬間ごとに最善を尽くすことを信条としている。積み重ねてきた感謝と真摯な姿勢がにじみ出る、人情味あふれる髪技理容師だ。

CREDIT : Photo/Yuki 文/Yuki 編集/Manami(バーバーなび)

DANDY SALON barber shop

中出 吉彦

理容師歴:33年
出身校:東京理容専修学校
出身地:東京都
得意技術:シャンプー
得意スタイル:無造作スタイル
こだわり:お客様にとってのベストを提供すること
趣味:スポーツ(野球、ゴルフ)

サロン紹介

まずはサロンまでの道順を案内しよう。多摩川駅東口から田園調布せせらぎ公園を抜け、六間通りへ進む。六間通りの信号を渡るとかしま動物病院の隣に当サロンは位置している。

大きな窓から自然光が差し込む、明るく開放感のあるサロンは、シンプルながらも洗練された印象を与えている。ゆったりとした黒の理容椅子と白いシャンプー台が整然と並び、清潔感あふれる空間で落ち着いて施術を受けられる。余計な装飾を排した実用的な雰囲気の中に、居心地の良さと安心感が漂うサロンだ。

理容師を目指したきっかけ

バーバーなび:こんにちは、本日はよろしくお願いします。まずは中出さんが理容師を目指すことになったきっかけを教えてください。

中出氏:よろしくお願いします。きっかけは実家が理容室だったことです。兄が2人とも別の道を選んだため、自分が自然と後を継ぐ流れになりました。はじめは特別に強い決意を持っていたわけではありませんでしたが、不思議とご縁に導かれるように理容の道に入りましたね。

バーバーなび:ありがとうございます。実家という背景のほかに、この仕事に惹かれた出来事はありましたか?

中出氏:高校時代、スーパーで夜間の片付けをするアルバイトをしていた頃のことです。先輩と二人で作業することが多かったのですが、その先輩が辞めた後、社員の方から「君が入っている曜日は本当に助かる」と言われました。さらに、通常の時給以上の金額を払うから片付けだけでも来てほしいと頼まれたんです。その時に「技術があるとはこういうことなのか」と感じ、自分にしかできない仕事の価値を意識するようになりました。それが今の理容の仕事にも通じていると思います。

理容業界への思い

バーバーなび:理容業界全体に対して、どのような思いや考えをお持ちですか。

中出氏:変わる部分もあれば変わらない部分もあると思いますし、今は個人の姿勢がより大切になっていると感じています。理容師一人ひとりがそれぞれ頑張っていくことが、業界全体にとっても重要だと思いますね。

バーバーなび:それでは、中出さんのサロンとしては、今後どのようなことを目指していきたいですか。

中出氏:これからも目の前のお客様にベストを提供できる場所であり続けたいと思っています。また、高齢のお客様も多いので、体が自由に動かない部分に対するケアも意識していきたいです。目の前のお客様一人ひとりに全力を尽くすこと、それが私にとって大きなポイントです。

髪技理容師としてのこだわり

バーバーなび:それでは、中出さんが理容師として特に大切にしているこだわりを教えてください。

中出氏:強いて言えば、私は人を喜ばせたり楽しませたりすることが好きです。だから、髪を切ることも、マッサージやシャンプーをすることも、お客様に喜んでもらうための手段にすぎません。父は職人気質でしたが、私はどちらかというとサービス業として理容を捉えている感覚の方が強いかもしれません。

バーバーなび:なるほど。お客様を喜ばせることにこだわりがある、ということですね。

中出氏:そうですね。「こういうお客様じゃないとダメだ」とか、「うちはこういうお店なので」といった形で限定することはしていません。誰が来ても喜んでもらいたいし、自分にできることは何でもしたいと思っています。それがお客様一人ひとりにとっての「ベスト」を提供することにつながると考えています。

お客様へのメッセージ

バーバーなび:日々さまざまなお客様がいらっしゃると思いますが、どのようなお客様にお店に来てほしいですか。

中出氏:当店は駅から少し離れた場所にあり、特別な立地でもないので、正直なところ来ていただけるだけでありがたいというのが本音です。

バーバーなび:遠方からも来てくださる方がいらっしゃるそうですね。

中出氏:はい。市川や九州から、さらには台湾から通ってくださるお客様もいます。近隣に住んでいた方が引っ越しや転勤後も変わらず来てくださることもあり、本当に嬉しく思います。結局のところ、私たちが髪を切ったあと、1ヶ月、2ヶ月とそのスタイルと付き合っていくのはお客様自身です。その仕上がりが良かったかどうかは、次に来ていただいた時に初めてわかるもの。だからこそ、お客様が他へ行く理由がないように、常にベストを出し続けるしかないと思っています。

未来の理容師に向けたメッセージ

バーバーなび:理容師を目指す若者に向けたメッセージをお願いできますか。

中出氏:理容師は人との出会いがすべてだと私は思います。ただ、その出会いに恵まれなければ続けるのは難しい。だから正直に言えば、やめた方がいいです(笑)。つまり、一番難しいのは人との出会いなんです。私は最初に入ったお店を含め、スポーツでも何をするにも、本当に良い人たちに多く出会ってきました。だからこそ、今もこうして仕事を続けられているのだと思います。

バーバーなび:人との出会いが重要ということですね。

中出氏:はい。良い出会いがあるかどうかは非常に大きなことです。私には師匠がいて、その師匠は何をやっても上手な方でした。お店のこだわりに「シャンプー」と掲げていたこともあり、私が最初に教わったのはシャンプーでした。今でもそれを大切にしています。人から教わったり授かったりしたことを実践するのも、自分で考えて工夫することと同じくらい楽しく、素晴らしいと感じています。そういうふうに感じられれば、この仕事はとても楽しいものになると思います。

バーバーなび:素敵なメッセージをありがとうございました。

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