今回は浅草周辺で増えるインバウンドにも対応されている日本のTHE床屋さんをリサーチしていたところ髙田理容室の髙田一樹さんに取材を受けて頂けることになったので早速お伺いさせて頂いた。事前の調査では昭和レトロ感漂うサロンとの情報だったが、実際には髙田氏の経歴はじめ非常に個性あふれる日本の床屋さんだったので早速ご紹介していこう。
Kazuki Takata(髙田 一樹)
髙田理容室-BarBer Shop TAKATA-
出身地:東京都
理容師歴:14年
出身校:東京理容専修学校
得意技術:フェード・スキンフェード
得意スタイル:フェード
趣味:乗り鉄 乗って旅するのが好き(4歳の子供さんと一緒に)
髙田理容室-BarBer Shop TAKATA-について
まずサロンへの行き方だが、最短は浅草地下街・銀座線6番出入口から地上に出る階段途中にお店が見つかる。
また、地上からだと浅草駅直結のEKIMISEの正面、新仲見世のアーケード入ってすぐ左手の浅草地下街入口を降りることになる。地下鉄銀座線「上野・日本橋・銀座・渋谷」方面への案内とサインポールが目印になる。
階段を降りて地下街に降りていくと、電車の駅案内板をモチーフにしたとてもユニークなサロンの看板が出てくる。髙田氏の趣味である電車にまつわるオリジナリティあふれるた造作が至るとことに見られるのが当サロンの特徴でもある。ちなみに髙田氏は乗り鉄専門とのこと。
サロンの中に足を踏み入れると、そこはまさに懐かしい匂いのするTHE町の床屋さんだ。店内は掃除が隅々まで行き届いており清潔で落ち着いた空間である。元々は大正時代に東浅草で創業し、お爺様の代で昭和30年に当地に出店された代々続く老舗の床屋さんではあるが、髙田氏の手により現代のトレンドも取り入れた「新しい老舗」を目指している最中なのだそう。
さてサロンの案内は程々に髙田氏のインタビューを進めていこう。
髙田理容室-BarBer Shop TAKATA-髙田 一樹氏
理容師を目指したきっかけ
バーバーなび:こんにちは。本日はよろしくお願いします。まず髙田さんが理容師を目指すことになったきっかけを教えてください。
髙田氏:はい。稼業が床屋なので本来は親の背中を見てというのが王道なんでしょうが、実は全く違ってて(笑)。大学生まではほとんど理容師になるつもりもなくそのまま就職して一度システムエンジニアで3年ほど働いてみて自分の将来像をイメージした時にちょっと違うかな?って。もう少し自分の手で何かを生み出したいって思い始めた中で伝統工芸とか色々な思いを巡らせていた時に改めてしっかり父親の仕事について聞く機会があったんですよ。
バーバーなび:なるほど、そこまでにまずは色々な経験をされて来たんですね。
髙田氏:父親が言うには最近は外国人のお客様が来られるんだと、正直自分の中では衝撃を受けたと言いますか、床屋という文化が外国人に受け入れられると言うのは本当は理容師ってすごい職業なんじゃないか?と思ってそこからは専門学校に行って改めて理容師になりましたね。
バーバーなび:まさに灯台下暗しってやつですね!ありがとうございます。
理容業界への思い
バーバーなび:理容業界全体に対してはどのような思いや考えをお持ちですか?
髙田氏:そんな大それたことを考えたことがないんですけど(笑)。実は最近理容の組合の中でも本来の理容の価値に見合った適正な対価を頂く流れにして行こうみたいな動きがありまして、それについては私も賛成です。
我々の仕事は基本的にはお客様お一人一人に合わせて時間も取るし、サービスも提供する、また営業時間外であっても情報収集や練習まで努力し続ける事に対して時代や相対的な物価的にも合ってないと思っても、世間の床屋の価格感からすると店舗単位で頑張ってもイメージが変わらないので組合通じて全体で機運が高まるとありがたいですね。
バーバーなび:なるほど、組合が動き始めているのは大きいですね。
髙田氏:あとは理美容の垣根がもっとなくなるといいですね。よく後継者不足・人手不足って話がありますが私が学生の頃は家業を継ぐために通ってるっていう学生がほとんどで、家業以外のルーツで髪に興味がある人が美容を目指す事はあってもわざわざ理容を選ぶ人はほぼいなかったんですよね。今でこそWライセンスとかありますが、最初の入り口で別れるよりも例えば専門学校入学してから色々知った上で選べるようになる位に垣根がなくなってくれたら良いなと思いますね。
髪技理容師としてのこだわり
バーバーなび:ありがとうございます。それではこだわりを教えてください。
髙田氏:カットに関してで言うと私はフェードカットにこだわっていますので、お客様はネットやSNSなどで画像検索されて「こんな感じにしてください」って来られる事が多いのでmm単位でのグラデーションも含めて綺麗なフォルムになる様に作り込んでいます。
バーバーなび:ちなみに技術面以外でのこだわりや思いはありますか?
髙田氏:町の床屋さんでありたいなって言うのはありますね。今はカッコいいバーバーが増えてくれるので若い人も床屋に興味を持ってくれるのは良いことなのですが、私はきっかけの部分でお話しした様に自分が若い頃はそんな風に思うことはなかったんですが、今はAMラジオを聴きながら顔剃りしてもらったり、昔ながらの床屋の雰囲気って言うのが心地よいというか、大好きになりましたし、雰囲気はそのまま今のトレンドも取り入れてアップデートしながらそういったひと時を過ごして頂ける様な床屋であり続けたいという思いはありますね。
お客様へのメッセージ
バーバーなび:どのようなお客様にお店に来て欲しいですか?
髙田氏:そうですね。床屋が好きな人はもちろん、いつもは美容院に行ってるけど最近床屋が気になるんだよなという方も気兼ねなくお越し頂ければ。あとは小さいお子さん、特に鉄道好きなお子さんは大歓迎です!笑 親子で行くと楽しめる鉄道スポットの情報を教えてお客様に喜ばれることもありますよ。
バーバーなび:外国人のお客様も多いですか?
髙田氏:そうですね。結構ご来店頂けますよ。正直英語が得意ではないのでなぜわざわざうちに来たのか?まではほとんど聞けていませんが、接している感じだともう普通に髪が伸びてるので滞在の間に必要に迫られて床屋に来られるのかも知れませんね。あと、髭のメンテナンスがものすごく多いです。髪は切らなくて良いから髭を整えてくれとかラインつけてくれとか、髭へのこだわりがすごい国の方もおられます。珍しいなと思ったのは中華圏の女性の方がシャンプーだけ受けに来られたり、なんでだろうと思って聞いてみるとそもそも毎日自分で頭を洗う習慣がないみたいで、サロンでしか髪を洗わない方もいらっしゃるそうです。
バーバーなび:国によって文化の違いがあるんですね!非常に面白いお話ありがとうございます!
未来の理容師に向けたメッセージ
バーバーなび:理容師を目指す若者に向けたメッセージもお願いできますか?
髙田氏:そうですね。一つは練習した時間は裏切らないと言うのはありますね。なかなか芽が出なくて自分の成長が遅いなとか、感じる時ってあるんですけど最終しっかり芽が出る仕事ではあるのでそこは諦めずに練習してほしいですね。
バーバーなび:練習あるのみですか?
髙田氏:いえいえ、だからと言って練習だけしてると視野が狭くなったりと言うこともあるので。もう一つは趣味を見つけて頂くと言う事ですかね。床屋は接客業でもあるので自分の引き出しが少ないと会話も少し薄っぺらくなりがちなので、少し厚みを持たせるという意味でも理容以外の趣味を見つけたり、理容以外の方とも交流したりすることで最終的には自分の個性に繋がってファンを作る事にも繋がると思います。
バーバーなび:確かにそうですね。素敵なメッセージありがとうございます。
最後に
バーバーなび:本日はお忙しい中取材のご協力いただきありがとうございました。最後に髙田さんおすすめのメニューと作例を紹介してもらえますか?
髙田氏:はい。こちらこそありがとうございました。私のおすすめのメニューを2つご紹介させて頂きます。
髪技理容師おすすめメニュートータルカット(シェービング・眉カット)込み 4,500円(税込)
モデル写真提供:髙田理容室-BarBer Shop TAKATA-
髪技理容師おすすめメニュートータルカット(シェービング・眉カット)込み 4,500円(税込)
モデル写真提供:髙田理容室-BarBer Shop TAKATA-
店舗基本情報
店舗名 | 髙田理容室 – BarBer Shop TAKATA – |
住所 | 東京都台東区浅草1丁目1−12 |
営業時間・定休日 | 火曜日~金曜日9:00~21:00(カット最終受付20:00) 土曜日・日曜日・祝日9:00~18:30(カット最終受付17:30) 定休日:月曜日 |
最寄駅沿線 | 東京メトロ銀座線,東京メトロ浅草線 |
最寄駅 | 浅草駅 |
電話番号 | 03-3842-1797 |
ホームページ | http://barber-takata.tokyo/ |
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