今回は足立区六町エリアで髪技を持つ理容師を探していたところ、BARBER SAWASさんを見つけたので取材をお願いすると、オーナーの澤さんが快くインタビューを引き受けてくださった。
澤氏は理容師歴19年、時代の流れに合わせてダブルライセンスを取得し、卓越した技術を活かしたスタイル作りと、心地よいサロンの雰囲気作りに力を注いでいる髪技理容師だ。

Profile

Tadanobu Sawa　(澤 忠伸)

BARBER BAR　SAWAS

理容師歴：19年
出身校：国際理容美容専門学校
出身地：千葉県
得意技術：カット
得意スタイル：短髪・ダブルライセンスを活かした形作り
こだわり：美容のスタイルを活かした女性の丸みある仕上がり、見た目だけではない接客技術の提供
趣味：茶道

BARBER BAR　SAWASについて

まずはサロンへの道順を案内しよう。つくばエクスプレス六町駅のA3出口を出て、右方向へ少し進み１つ目の信号を右折する。しばらく真っ直ぐ進み３つ目の信号(右前にセブンイレブンがある)を左へ曲がり、2つ目のビルの１階がお目当てのサロンだ。 六町駅から徒歩13分なので余裕を持った予約時間をおすすめしたい。

内装が自慢だという店内は、フランス、オランダ、アメリカから買い付けたビンテージ家具が並んでおり、インダストリアルとクラシックを融合させたインテリアにこだわられている空間だ。日常を忘れて至福の時間を過ごすことができるだろう。

お店の簡単な紹介が済んだところで早速、澤氏のインタビューを進めていくとしよう。

BARBER BAR　SAWAS 澤 忠伸氏

理容師を目指したきっかけ

バーバーなび：こんにちは、本日はよろしくお願いします。まず澤さんが理容師を目指すことになったきっかけを教えてください。

澤氏：よろしくお願いします。進路に迷っていた頃、将来は「服飾」か「髪を切ること」のどちらかを仕事にしたいと考えていました。当時の僕は服飾では安定した収入が得られないかもしれないと思って、髪を切る道を選ぶことにしました。
理容と美容のどちらに進むかを考えたときは、男らしい雰囲気のある理容の世界が自分に合っていると感じ、理容師を目指すことにしました。

バーバーなび：理容と美容のダブルライセンスをお持ちとお伺いしたのですが、そこを目指すきっかけはありましたか。

澤氏：僕が理容師になった頃って、若い人が理容室に行くって環境が今みたいに多くなくて、そういった世代も取り込みたいって考えた時に美容の免許も必要だなと感じました。だから理容師になって3年目くらいに、通信で美容の免許も持とうと思って6年目に取得しました。だから今も僕を指名いただくと女性のお客様のカットや、ロングのお客様にも対応しているので、人数は少ないですけど来ていただけたら嬉しいですし、ダブルライセンスを活かした技術で、お客様に満足していただけるようにと思っています。

理容業界への思い

バーバーなび：理容業界全体に対してどのような思いや考えをお持ちですか？

澤氏：理容と美容、それぞれにいい部分があるからこそ、もっとお互いの良いところを取り入れていくことで、業界全体がさらに良くなると思います。お互いにプライドを持っているからこそ、どうしても垣根ができてしまう部分があると思うんです。でも、歩み寄りがないままでは、この壁はずっと残ってしまうのではないかと感じます。
もともとが別れてしまっている業界だから仕方のないことかもしれないけど、どちらともの免許を持ってみて思うのは、もっとお互いのいい部分を受け入れることで業界全体がレベルアップできるしプラスになると思います。

バーバーなび：まだまだ理容と美容の業界には垣根があるのですね。そういったことで、求人への課題を感じることはありますか。

澤氏：理容業界での求人の課題や成り手不足の問題は感じますね。それって理容の仕事に対して「給料が少ない」という世間のイメージがあるのかなと思いますし、実際昔ながらの床屋では、今でも低い賃金で雇用しているケースがあることも課題だと感じています。これからの業界の変化というよりも、力を持つ世代の変化が問われる部分だと思います。
僕自身、初任給12万円からのスタートでしたが、「仕事を覚えるまでは仕方ない」と受け止めていたし、僕より上の世代の人はもっと安い賃金だったと思うんです。でも今この金額だってなると、あり得ないと思いますし賃金水準が上がっている今、まだその変化に追いついていないサロンがあるのは、改善していければならない点だと感じます。「理容師になりたい」と思う若い人を増えやすためにも、僕自身もそういった環境で育ってきたからこそ、変えていかなければいけないと思っています。そこをクリーンにしていくと、床屋さんを目指したいと思う若い人が増えてくれると思うし、自分がこういった環境で育ってきたからこそ変えていかないといけない部分だと思います。
最近の若い人たちが作ったバーバーって、ちゃんと時代にあった環境下でやっているし、労働環境も昔に比べてずっとクリーンなんですよね。そこは昔からの床屋スタイルのサロンが見習わないといけない部分じゃないかなと思います。

バーバーなび：労働環境に対しても理容業界にはまだ課題があるのかもしれないですね。

髪技理容師としてのこだわり

バーバーなび：それではこだわりを教えてください。

澤氏：仕上がりの見た目だけじゃなく、顔剃りや接客にもきちんとこだわって、居心地がいいなって思ってもらえる空間を提供できたらと思っています。
また元々は、このサロンをユニセックスな感じでオープンしたので、男性女性半々の割合でお客さんが来てくれていたんですけど、時代の変化とともにこのバーバーっぽいスタイルに変化させていったので、理容業界が変化していく必要があると考えているのと同じように、このサロンも時代に合わせて進化していくことを大切にしています。

バーバーなび：店内に古着が陳列されているのにも澤さんのこだわりが込められているのでしょうか。

澤氏：そうですね。僕自身、古着が好きなんですけどそういう部分もサロンに置くことで、髪の毛だけではなくちょっと癒される空間を作りたいと思っています。普段目にしないようなものがあることで、お客様にも新しい感覚を楽しんでもらえればと思っていますし、例えば髪型をめちゃくちゃかっこよく仕上げたとしても、そのお客様の服がダサかったり、服装がしっくりこなかったりすることがあると、本当は服も整えてあげたいと思うんですけど、なかなかそうもいかないので、そういうところも僕にとってはちょっとしたきっかけになるかなと思っています。かっこいい髪型になってもらって、洋服もおしゃれになってもらえると嬉しいです。

バーバーなび：素敵ですね！オープン当初から古着も並行して販売されていたんですか。

澤氏：はじめはこういった古着は置いていなかったんですけど、それこそこの足立区周辺を見ていて、うちのサロンに古着を置いてみるのもいいのかなって思って置き始めました。古着の良さだったり、おしゃれに目覚めてくれる人が増えてくれると嬉しいなと思います。

お客様へのメッセージ

バーバーなび：どのようなお客様にお店に来て欲しいですか？

澤氏：うちに来ていただけるお客様だったらどなたでも嬉しいですし、「どこに行ったらいいんだろう？」と困っている男性には、ぜひ来てほしいですね。あとはこういうスタイルが好きな人に来ていただけると嬉しいです。

バーバーなび：通りからも見えるので、ふらっと立ち寄られる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

澤氏：そうですね。おしゃれだなって思ってきていただくこともあるので嬉しいなって思います。
僕がずっとやってきて思うんですけど、この仕事は本当にいろんな人が来てくれるんです。マンツーマンで1,2時間接する仕事なので、その時間の中で交わす会話から、僕自身も多くのことを学ばせていただいていますし、お客様と向き合う中で、自分が成長できる素敵な仕事だなと感じています。

バーバーなび：お客様とのコミュニケーションで生まれる、色々な刺激があるのですね。

澤氏：そうですね、ありがたいことです。僕の趣味である茶道も、そんな気づきの中で得たものなので、今は月1回通うほどになっていい機会をもらったと思っています。

未来の理容師に向けたメッセージ

バーバーなび：理容師を目指す若者に向けたメッセージをお願いできますか。

澤氏：早い段階で我慢する力を身につけてほしいですね。老害みたいな言い方になってしまって申し訳ないんですけど、本当にどんな仕事でも忍耐がないと続かないと思うし、好きな仕事でもそれなりのストレスはかかってくるので、そこを自分の中でどうプラスに変換し続けていけるかっていうのが絶対的に必要だと思います。

バーバーなび：メンタル面での心構えも大切になってくるんですね。

澤氏：そうですね。プラス思考にメンタル面を持っていくことが重要だと思います。あとは他人の目を気にしないことですね。理容って他から見られる仕事だから矛盾しちゃう部分もあるかもしれないですけど、若くして辞めてしまう人が多い業界だからこそ、そこは周りの同世代と比べて理容の良さに気づけなかったり、未来の投資って部分を受け入れらずになってしまうからではないかなって思います。周りに流されずに自分は自分だから、って気持ちで目指し続けてほしいと思います。

バーバーなび：力強いメッセージをありがとうございました。

最後に

バーバーなび：本日はお忙しい中取材のご協力いただきありがとうございました。最後に澤さんおすすめのメニューと作例を紹介してもらえますか？

澤氏：はい。こちらこそありがとうございました。おすすめのメニューを3つご紹介します。

店舗基本情報

店舗名	BARBER BAR　SAWAS
住所	東京都足立区保塚町1-17
営業時間・定休日	平日10：00～20：00 土日祝日9：00～19:30 定休日：たまに！月曜
最寄駅沿線	つくばエクスプレス
最寄駅	六町駅
電話番号	03-5856-4078
ホームページ	https://beauty.hotpepper.jp/slnH000552226/

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