past and new 原 歩瑠

今回は以前バーバーなびでご紹介させていただいたBe-Canの佐藤 桃子さんにご紹介いただき、past and newの原 歩瑠さんを取材させていただいた。原氏は、理容と美容のダブルライセンスを活かし、性別や年齢を問わず幅広いスタイルに対応する髪技理容師だ。繊細なフェード技術や、個々の“似合う”を丁寧に引き出す仕上がりが魅力。お客様のライフスタイルに寄り添った提案を心がけているという髪技理容師だ。

CREDIT : Photo/Yuki 文/Yuki 編集/Manami(バーバーなび)

past and new

原 歩瑠

理容師歴:8年
出身校:国際理容美容専門学校
出身地:栃木県
得意技術:刈り上げ・ハサミで作りあげる理容スタイル
得意スタイル:ライフスタイルに合わせたスタイル作り
こだわり:基本であるもみあげ・襟足・シェービングを、誰よりも丁寧に仕上げること
趣味:早起き・運動

サロン紹介

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まずはサロンへの道順を案内しよう。小田急線・梅ヶ丘駅の南口を出たら、駅前の横断歩道を渡り、右手の道を直進。約600mほど進むと、左手に「業務スーパー 梅ヶ丘店」が見えてくる。その先の十字路を左折し、さらに約200m進むと、右手に「past and new」が現れる。駅から徒歩約10分の道のり、若林駅・梅ヶ丘駅からもアクセス可能だ。

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世田谷区の住宅街に佇む「past and new」は、髪・頭皮・肌のケアをトータルで考える理容室。マンツーマン施術で、再現性の高いカットと的確なカウンセリングに定評がある。完全予約制のプライベート空間で、人目を気にせず落ち着いて過ごせるのも魅力のひとつで、訪れるたびに、新しい自分と出会えるサロンだ。

理容師を目指したきっかけ

バーバーなび:こんにちは。本日はよろしくお願いいたします。まず、原さんが理容師という職業を選ばれたきっかけについてお聞かせください。

原氏:よろしくお願いいたします。昔からクラシックな男性のヘアスタイル、特に七三分けやオールバックのような落ち着いた髪型に魅力を感じていました。そうしたスタイルを調べていくうちに、理容の技術や歴史と深く結びついていることを知り、自然と理容師という仕事に興味を持つようになりました。美容にも魅力的な世界がありますが、自分の理想とする「かっこよさ」を表現できるのは理容だと感じ、美容師としての経験を経てこの道を選びました。

バーバーなび:Instagramを拝見させていただきましたが、理容スタイルの投稿の中でもどこか突出した魅力があり、それがまた原さんの雰囲気にもよく似合っていて印象的でした。

原氏:ありがとうございます。理美容業界には10年以上携わってきましたが、その中で女性のお客様・男性のお客様のどちらとも接してきた経験があります。そうした中で、自分がより楽しさややりがいを感じられたのは男性との接客でした。だからこそ、好きなことを突き詰めたいという想いから、理容師の道を選びました。時には壁にぶつかることもあり、決して平坦な道のりではありませんでしたが、「いつかは独立したい」という目標を胸に、地道に準備を進めてきました。そして今、こうして自分のサロンを持つことができたことをとても嬉しく思っています。オープンして改めて実感しているのは、「理容という仕事は大変だけれど、本当に楽しい」ということ。今、その楽しさを日々噛みしめています。

理容業界への思い

バーバーなび:理容業界全体に対して、どのような思いや考えをお持ちですか?

原氏:理容業界を、もっと時代に合った新しい方向へ進めていきたいという思いがあります。最近では若い世代の参入も増えていますし、美容師から理容師を目指す流れも出てきていて、実際に自分もそのひとりです。そうした変化の中で、「こうしたらもっと良くなるのでは」と感じる点も多くあります。たとえば、美容師の方々は薬剤や化粧品など、いわゆるケミカルの知識がとても豊富で、お客さまへの提案力にもつながっていると感じます。一方で、理容師はカットやシェービングといった技術面での精度や丁寧さに強みがありますが、ケミカル分野や肌に関する知識については、まだ伸びしろがあると感じています。だからこそ、うちのサロンでは頭皮ケアやスキンケアなど、技術だけでなく提案力を含めた理容の可能性を広げていきたいと考えています。これまで理容は「カットと顔剃り」のイメージが強かったですが、今後は化粧品や薬剤への理解も深めて、美容の知識を活かしながら理容ならではの強みを掛け合わせていくことで、さらに信頼される存在になれるはずです。お客さまからの質問にも自信を持って答えられる、そんなプロフェッショナルが増えていく未来が業界全体に広がると嬉しいですね。

バーバーなび:まさに、これからの理容業界にとって重要な課題とも言えるお考えですね。

原氏:そうですね。まだまだ自分も勉強の途中ですが、ダブルライセンスを活かした理容と美容の良さをうまくつなげていけるような、そんな存在を目指していきたいと思っています。

髪技理容師としてのこだわり

バーバーなび:それでは、サロンづくりにおけるこだわりについて教えてください。

原氏:どなたにとっても居心地の良い空間とは何かを意識しながら内装を構想しました。その結果、清潔感があり、シンプルで落ち着きのある店内に仕上がったと思います。また、年代やスタイルを問わず、どのお客さまにも入りやすく、リラックスして過ごしていただけるような雰囲気づくりを大切にしています。価格についても、ハイエンドな技術を提供しながら「思っていたよりも通いやすい」と感じていただけるような設定にしています。ご来店の際には、この場所でしっかり寄り添いたいという想いが伝わるような接客と空間づくりを心がけており、いずれはこの地に根を張り、地域に密着したサロンへと成長させていきたいと考えています。

バーバーなび:今後の地域とのつながりを見据えた想いが、空間づくりにも反映されているのですね。

原氏:そうですね。お店として技術や雰囲気を磨いていくのはもちろんですが、最終的には地域の中で信頼される存在になりたいと思っています。近くにお住まいの方々が気軽に立ち寄れて、「ここに来れば安心できる」と感じていただけるような、そんな場所を目指しています。

お客様へのメッセージ

バーバーなび:どのようなお客さまにお店に来てほしいと考えていますか?

原氏:年齢や職業に関わらず、幅広い方に気軽にお越しいただける場所でありたいと思っています。特定のターゲットを絞るというよりは、それぞれのお客さまに合ったご提案や対応ができることが大切だと考えています。若い世代の方にとっては価格が少し高く感じられるかもしれませんが、それでも「この技術・時間に価値がある」と思っていただけたら嬉しいですし、30代・40代の方にはワンランク上のスキンケアや頭皮ケアもご提案できればと思っています。また、お客さまから体調や髪・肌のことで相談を受けたときに、理容師としてしっかりとお応えできる存在でありたいという思いもあります。何でも屋や医師ではありませんが、気軽に話しかけていただけるような距離感で、しっかり知識と技術を持って対応したいと思っています。

バーバーなび:そういった想いがあるからこそ、この空間も堅すぎず、さまざまな世代のお客さまが立ち寄りやすい雰囲気になっているのですね。

原氏:そうですね。あまり構えず、ふらっと立ち寄れる場所でありたいと思っています。極端に言えば、パジャマで来ていただいてもいいくらいです。それくらい気軽に足を運んでいただけるような、ラフで居心地のいい空間をつくりたいという想いでやっているので、その空気感が少しでも伝わっていれば嬉しいですね。

未来の理容師に向けたメッセージ

バーバーなび:理容師を目指す若者に向けたメッセージをお願いできますか。

原氏:理容というのは近道のない、非常に泥臭い業界です。だからこそ、安定した技術を身につけるには、長い目で見て地道な修行を積み重ねる覚悟が本当に必要です。中途半端な気持ちでは続けていくのは難しい世界ですが、信念を持って努力し続ければ、必ずお客さまからの信頼はついてきますし、自分自身も「理容師として認められている」という実感を得られると思います。綺麗事では済まない現実もありますが、僕自身、不器用だったからこそ人一倍努力してここまで来ました。天才肌の方とは違う道のりかもしれませんが、苦労した分だけ得られる喜びや誇りもあると感じています。お客さまに好かれたいという気持ちや、人としてどうあるかという姿勢を大切にしてきた結果、大切な方をご紹介いただけたときなどに、「自分の積み重ねてきたことが伝わっていたんだな」と実感できる瞬間がきっとあるので、理容師を目指す皆さんには、ぜひ“信念と覚悟”を大切にしてほしいとお伝えしたいです。

バーバーなび:素敵なメッセージをありがとうございました。

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