エステシェービングスペースChou Chou 松井 早苗

今回は小平エリアでレディースシェービングに特化したサロンをリサーチしていたところ、エステシェービングスペースChou Chouの松井 早苗さんに出会い、取材をお願いしたところ快くお引き受けいただいた。松井氏は理容師歴33年。ご実家の理容室を受け継ぎ、現在はその一角でシェービングに特化した空間を展開している。「寝て起きたら綺麗になっているような仕上がり」が松井氏の施術の魅力。「私でよければ」という謙虚な姿勢に、技術だけでなく人柄の温かさがにじむ、まさに信頼を重ねてきた理容師だ。

CREDIT:Photo/Yuki 文/Yuki 編集/Manami(バーバーなび)


エステシェービングスペースChou Chou

松井 早苗

理容師歴:33年
出身校:中央理容美容専門学校
出身地:東京都
得意技術:オールハンドでの施術
こだわり:うたた寝してしまうようなゆっくりできる時間を提供すること
趣味:趣味探し

サロン紹介

まずはサロンへの道順を案内しよう。西武多摩湖線・一橋学園駅の改札を出たら右へ進み、踏切の手前を左折。けやき並木の通りを直進し、約850m(徒歩11〜13分)歩くと右手に「クーランクール」が見えてくる。駅から徒歩約11分の道のりだ。やや距離があるため、バス利用も検討をおすすめだ。駅からすぐの「五間通り」バス停(徒歩2分)から路線バスを使えば、最寄りの「学園東町二丁目」で下車。バス停からサロンまで徒歩約3分でたどり着ける。

クーランクールの奥にあるエステシェービングスペースChou Chou(シュシュ)は、元気と癒しを静かに届ける、大人のためのこだわり空間。施術を終える頃には、思わず「しあわせ」と口にしている自分に気づくだろう。

理容師を目指したきっかけ

バーバーなび:こんにちは。本日はよろしくお願いいたします。まず、松井さんが理容師を目指されたきっかけをお聞かせください。

松井氏:よろしくお願いいたします。私は一人っ子で、両親が理容師として働いている姿を日常的に見て育ちました。幼い頃から憧れていたというわけではありませんが、心のどこかで「一人っ子だから、いずれ継ぐのかもしれない」と感じていたのかもしれません。高校卒業を控えて将来を考えた時、手に職をつけられる理容師という道に魅力を感じ、まずは免許を取ろうと思い専門学校に進学しました。

バーバーなび:理容の中でも、特にシェービングに特化されるようになったきっかけを教えてください。

松井氏:実家のサロンを継いだ当初は、父とともに理容室として営業していました。その後、結婚して夫も店に加わるようになり、もともと従業員もいたため、私がカットを担当しなくても営業が回るようになりました。そのため、私自身はカットを担当する機会が減り、必要なときだけ現れる“レアキャラ”のような存在になっていました。女性のお顔そりは続けていましたが、ある日、友人に誘われてレディースシェービングの講習会に参加したことがきっかけとなり、改めて技術を学び直すことにしました。オールハンドのフェイシャル技術やレディースシェービングについて深く学び直した経験が、現在のレディースシェービングに特化したサロン運営へと繋がっています。

理容業界への思い

バーバーなび:理容業界全体に対して、どのようなお考えをお持ちですか?

松井氏:親の代から理容業界を見てきた立場として思うのは、理容と美容が一つに統一された方が業界全体にとって利点が多いのではないかということです。理容業界は後継者不足が課題であり、実際、私の息子は三人いますが、魅力をうまく伝えきれなかったのではないかという思いもありますが、現状誰も理容師を目指していません。一方で、美容業界は志す人は多いものの離職率が高いという問題を抱えており、このままではどちらの業界にとっても厳しい状況が続くのではないかという危機感があります。

バーバーなび:確かに理美容全体の課題でもありますね。松井さんの強みであるシェービングについては、どのようなお考えをお持ちですか?

松井氏:お顔そりは、施術の効果が目に見えて分かりやすく、美しさの変化を実感していただける技術だと思います。その魅力をもっと多くの方に体験してほしいと願っていますが、まだ十分に世の中に伝わっていないのが現状です。私自身も広めたいという気持ちはありますが、どうすれば伝えられるのか日々悩むこともあります。それでも、実際に施術を受けたお客様が感動し、笑顔で帰ってくださる姿を見るたびに、この仕事に大きなやりがいを感じています。

理容師としてのこだわり

バーバーなび:施術や空間づくりへのこだわりについて教えてください。

松井氏:ご来店いただいたお客様全員に、心からリラックスしていただき、笑顔でお帰りいただけるような空間を目指しています。日々の生活の中で、ほんのひとときでも「ここに来てよかった」と思っていただけるように、空間づくりには特に力を入れています。理容室内のサロンではありますが、施術スペースは仕切られた個室になっており、他のお客様の目を気にすることなくお過ごしいただけるため、女性のお客様やお子様連れの方にも安心してご利用いただいています。

バーバーなび:松井さんのつくる居心地の良さが、大きな魅力であり強みですね。

松井氏:ありがとうございます。施術そのものの技術はもちろん大切ですが、それと同じくらい、空間の居心地や過ごし方も含めて「サロン体験」だと考えています。お客様がほっと一息つけるような、やさしく包み込むような時間を提供したいという思いで、「また来たい」と感じていただけるような場所であることを、何より大切にしています。

お客様へのメッセージ

バーバーなび:どのようなお客様にご来店いただきたいとお考えですか?

松井氏:美しくなりたいというお気持ちをお持ちの方はもちろんですが、日常の中でちょっとした会話や人とのふれあいを求めてご来店くださる方も歓迎しています。

バーバーなび:松井さんの思いが込められたやさしい空間が、多くの方の安心につながっているのだと感じます。

松井氏:とんでもないです。ただ私自身、理容師という仕事を通して、人と人とのつながりを感じられる瞬間にとてもやりがいを感じていますので、施術だけでなく、そうした時間はこれからも大切にしていきたいと思っています。「どなたでもどうぞ」というよりは、私の施術やサロンの雰囲気を氣に入ってくださる方に、ぜひお気軽にお越しいただけたらと思います。私でよければという気持ちでお迎えしています。

未来の理容師に向けたメッセージ

バーバーなび:最後に、理容師を目指す若い方々へメッセージをお願いいたします。

松井氏:この仕事は、続けていくうちにその奥深さややりがいに気づいていける業界だと思います。私自身、人と直接向き合い、関わることのできるこの仕事に大きな魅力を感じています。理容師になっていなければ、ただ街ですれ違うだけだったかもしれない方々と、会話を交わし、心を通わせる時間を持てるのは、この仕事ならではの喜びです。もちろん、向き不向きがあることも理解していますが、ほんの少しでも興味があるなら、まずは一歩を踏み出してみてほしいと思います。技術は経験とともに必ず身についていきますし、最初は不安があっても、少しずつ自信に変わっていきます。

バーバーなび:理容業界は、やりがいに満ちた世界なのですね。

松井氏:はい。やってみなければ分からないことばかりですし、いくつになっても技術は磨き続けることができます。理容師としての歩みは、決して派手ではありませんが、そのぶん地に足のついた温かい仕事だと感じています。どんな仕事もそうですが、まずは飛び込んでみて、日々の中で自分なりの楽しさや誇りを見つけてもらえたら、私も心からうれしく思います。

バーバーなび:本日は素敵なお話をありがとうございました。

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SHOP INFORMATION

  • 店舗名:エステシェービングスペースChou Chou
  • 住所:東京都小平市学園東町3-3-11 (理容室クーランクール内)
  • 営業時間(平日):10:00〜19:00
  • 営業時間(土日祝):10:00〜19:00
  • 定休日:月曜日、第1・2・3火曜日
  • 沿線:西武鉄道多摩湖線
  • 最寄駅:一橋学園駅
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