HAIR STAGE K-ONE 村澤 孝司

今回は以前バーバーなびでご紹介させていただいたヒロ銀座ヘアーサロン 銀座一丁目店の山口 剛さんにご紹介いただき、HAIR STAGE K-ONEの村澤 孝司さんを取材させていただいた。村澤氏は理容師歴40年、これまで数多くのお客様と向き合い、世代や職業を問わず信頼を積み重ねてきた。技術だけでなく、日常に寄り添う提案力にも定評がある髪技理容師だ。


CREDIT : Photo/Yuki 文/Yuki 編集/Manami(バーバーなび)


HAIR STAGE K-ONE

村澤 孝司

理容師歴:40年
出身校:東京総合理容美容専門学校
出身地:東京都
得意技術:ショートカット
得意スタイル:フェード
こだわり:お客様がセットしやすいスタイルにすること
趣味:車

サロン紹介

まずはサロンへの道順を案内しよう。JR京葉線・葛西臨海公園駅の改札を出たら、駅前ロータリーを抜けて右へ。葛西臨海公園通りを南におよそ1.2km進み、「南葛西六丁目」の交差点を左に曲がる。そのまま直進すると、右手に見えてくる。駅から徒歩20分ほどの道のりとやや距離があるため、バスの利用もおすすめ。駅前のバス停から「葛西24系統」または「臨海28系統」に乗車し、「南葛西小学校前」で下車。バス停から徒歩3分ほどでサロンに到着する。

HAIR STAGE K-ONEは、イエローのバーバーチェアが印象的な明るく清潔感溢れる店内。「髪型ひとつで一日の気分が変わる」と考え、丁寧なカウンセリングと技術で応える理容室だ。髪型は印象だけでなく、その日の気分や自信にも影響する。だからこそK-ONEでは、日常を前向きに過ごせる仕上がりを目指し、すべての施術に心を込めている。

理容師を目指したきっかけ

バーバーなび:こんにちは、本日はよろしくお願いします。まず村澤さんが理容師を目指すことになったきっかけを教えてください。

村澤氏:よろしくお願いします。中学生の頃、思春期に差し掛かり床屋に通うようになりました。格好良くなりたいという気持ちはあったものの、うまく言葉にできず、もじもじしながら要望を伝えたにもかかわらず、理容師の方はしっかりと希望通りのスタイルに仕上げてくれ、その技術と心遣いに驚くと同時に感動しました。自分もそのような理容師になりたいと思ったのがきっかけです。美容と理容で迷う方も多いと思いますが、私の中では理容師になりたいという気持ちが明確でしたね。もともと髪を整えることが好きだったこともありましたし、正直に言うと、勉強があまり得意ではなかったため、理容師になるために必要な勉強には前向きに取り組めると感じ、この道を選んだことは自分にとって正解だったと今では思っています。

理容業界への思い

バーバーなび:理容業界全体に対してどのような思いや考えをお持ちですか?

村澤氏:お客様が就職活動や大切な商談など、人生の節目となるような場面に向けてご来店されることがあります。そのような「ここ一番」を迎える方々の背中をそっと押せるような存在でありたいという思いがあります。理容という仕事は、そうした大切な瞬間に自信を持って臨めるよう整える役割を担える、非常に意義のある業界であると考えています。

バーバーなび:今後取り組んでいきたいことはありますか?

村澤氏:私は理容という仕事に誇りを持っていますが、専門学校の状況を見ると、美容師を目指す生徒の方が圧倒的に多く、理容の道に進む方は少ないのが現状です。そのため、もっと理容師を志す方が安心してこの道を選べるような環境づくりに取り組んでいきたいと考えています。美容師の方々から学ぶべき点も多く、働き方や求人、労働環境、そして情報発信の方法など、業界全体が時代に合わせた形に進化していく必要があると感じています。現在の理容業界は情報発信や働き方の面で時代に追いつけていない部分があるため、そこを改善していくことが今後の課題だと思っています。

髪技理容師としてのこだわり

バーバーなび:それではこだわりを教えてください。

村澤氏:お客様から「ここで髪を整えると仕事がうまくいくように感じる」と言っていただけることがあり、そのようなお言葉をいただくと素直に嬉しく思います。お客様の前向きなきっかけとなれることが何よりの喜びなので、例えばご自宅に帰られてから翌朝にセットされることを想定し、できるだけ手早く整えやすい仕上がりになるよう意識するとか、髪が伸びてきたときの状態を想像しながらカットするということを心がけています。些細な違いではありますが、そこを丁寧に考えることが私のこだわりです。整髪料に関しても、お客様に合ったものをご提案し、実際にどのように使うかをお見せしながらアドバイスすることを大切にしています。

バーバーなび:サロンだけで終わらないサロンの仕上がりを大事にされているのですね。

村澤氏:サロンの中で格好良く仕上げるのは当然のことだと思っていますが、ご自宅に帰られたあともそのスタイルを継続して再現できるかどうかが、理容師として最も重要な役割だと考えています。だからこそ、自宅での再現性にこだわって日々施術を行っています。

お客様へのメッセージ

バーバーなび:どのようなお客様にお店に来て欲しいですか?

村澤氏:年齢や職業を問わず、どのようなお客様でも大歓迎です。「ここで髪を整えてよかった」と思っていただけるようなサービスを提供したいと常に考えておりますので、ご来店くださるすべてのお客様を心よりお迎えしています。実際に、非常に幅広い層のお客様にお越しいただいており、ありがたい限りです。

バーバーなび:幅広い層のお客様が来店されるのですね。

村澤氏:一流企業の社長の方がいらっしゃることもあれば、まだ言葉を交わせるかどうかという年齢のお子様がご来店されることもあります。この仕事は、職種や年齢を問わず、さまざまな方と一対一で向き合うことができる、非常に珍しい職業だと感じています。釣りの話をすることもあれば、たわいもない日常の会話を交わすこともあり、ときには政治について話すこともあります。日々、広く浅くさまざまなお話ができるこの仕事は、自分にとって大きな学びであり、楽しさであり、まさに財産だと感じています。

バーバーなび:続ければ続けるほど理容師としての味が出て、魅力が広がるのですね。

村澤氏:どれほどAIが進化したとしても、それを生み出すのは結局人間であり、人と人とのつながりは決して代替できないものです。だからこそ、この理容という職業は今後も必要とされる仕事であり、こうして直接つながりを持てる職業は本当に貴重だと実感しています。

未来の理容師に向けたメッセージ

バーバーなび:理容師を目指す若者に向けたメッセージをお願いできますか。

村澤氏:理容師は、とても魅力のある格好良い仕事だと思っています。自身の技術一つでお客様の笑顔を引き出し、日常を明るくすることができる、そんな職業は他にはなかなかありません。技術を磨けば磨くほど、自分自身の価値も高まっていくという点も大きな魅力の一つです。もちろん決して簡単な仕事ではありませんので、経験を重ね、試行錯誤しながら日々努力していくことが求められます。しかし、その積み重ねが信頼となり、「あなたに切ってほしい」と言っていただけたときの喜びは、言葉では言い表せないほど大きなものです。理容の仕事は、人としても成長させてくれる尊い仕事であると感じています。これから理容師を目指す若い方々には、そうした魅力や可能性を伝えていきたいですし、理容という職業が若い世代にとって憧れの存在となるよう願っています。

バーバーなび:これからの情報発信も大切になっていきますね。

村澤氏:はい。現状では、理容業界の魅力がまだ十分には伝わっていないと感じており、非常にもったいないと思っています。かつて美容師が主人公となったドラマがきっかけで、カリスマ美容師ブームが巻き起こったように、理容の世界にもそうしたきっかけがあればと思いますし、そんなきっかけの一部にこの取材や今後のSNSでの発信が誰かのきっかけになれば嬉しいです。

バーバーなび:素敵なメッセージをありがとうございました。

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